(2000年11月7日発布 国務院文書 国発[2000]36号)
各省・自治区・直轄市の人民政府、国務院の各部・委員会・直属機構:
中国は水資源が欠乏する国であり、都市の水不足問題がとりわけ際立っている。経済発展および都市化進展の加速に伴なって、多くの都市で水資源が欠乏し、水不足の範囲が次第に拡大し、水不足の程度が日増しに激化するようになってきている。これと同時に、不合理な水価格、軟弱な節水措置、厳しい水汚染などの問題も際立ってきている。都市の給水と節水および水汚染防止の活動を確実に強化し、経済と社会の持続可能な発展を促進するため、ここで関連の問題について次ぎのように通知する。
一、認識を向上、思想を統一
(一)水資源の持続可能な利用は、中国の経済と社会を発展させるための戦略問題であり、その核心は用水効率を高めることにある。都市の水不足問題の解決は、人民大衆の生活に関わり、社会の安定に関わり、都市の持続可能な発展に関わる重要な問題である。これは、当面の経済と社会の発展に関わる緊迫した任務であると共に、現代化建設の長期発展に関わる重要な問題でもある。各地区・各部門は、この問題を高度に重視し、適切かつ強力な措置を講じて、都市の給水と節水および水汚染防止の活動を確実に実施すべきである。
(二)都市の給水と節水および水汚染防止の活動を確実に実施するには、水源開発と節水を同時に重視し、節水を優先し、水汚染防止を根本とし、科学的な水源開発および総合利用の原則を堅持し、都市建設と経済発展に安全かつ信頼できる給水と良好な水環境を提供し、水資源の持続可能な利用によって、都市の経済と社会の持続可能な発展を支持・保障すべきである。
二、統一的計画、適正化配置、多ルート保障の都市給水
(一)各地区は流域と区域の水資源計画を研究・策定する際、都市用水を優先的に考慮・配分する。流域と区域の水資源計画に従って、できるだけ早く都市の水資源総合利用計画を策定し、それを都市マスタープランの構成部分として、都市の経済社会発展計画に組み入れるようにすべきである。都市水資源総合利用計画には、水資源中長期供給・給水水源・節水・廃水資源化・水資源保護など専門分野の改革を含むべきである。水資源が極度に欠乏する都市は、現地の水資源の潜在力を発揮し、節水と水汚染防止の強化を総合的に考慮した上で、流域水資源計画に従って流域間の水資源調達を実施すべきである。
(二)都市水資源の統一計画と統一管理を強化し、地下水資源開発利用の統一管理を重点的に強化する。都市用水では、給水水源のプロセスを科学的に確定し、「初めに地表水、次ぎに地下水」、「初めに現地水、次ぎに流域水」という原則を堅持すべきである。従来の一つの水系、一つのダム、一つの河川という単一水源による都市給水方式を次第に変更し、「多数ダムの直列連接、水系のネットワーク化、地表水と地下水の合同調達、水資源配置の適正化」という方式を採用すべきである。渇水期および連続渇水期の応急管理制度を確立し、給水応急予備案を策定し、都市の給水保障率を向上すべきである。地下水の採掘量を厳格に制御すると共に、次第に減少させ、ダムと水門によって河川と湖泊の放水量調節制度を確立し、都市部の河川と湖沼の環境用水を保証すべきである。都市水道給水区域内の各種自家水源を規制すべきである。今後、都市公共給水管渠のカバーする範囲内では、原則的に自家水源の新規建設を認可せず、既有の自家水源に対しては水資源使用の費用徴収を向上し、次第に許可取水量を減少し、最終的に禁止すべきである。地下水を著しく超過採掘している都市では、地下水を採掘する如何なる給水施設の新規建設をも禁止し、新規認可を停止して地下水採掘部門の取水量を次第に減少させるべきである。
(三)都市の汚水回収利用など非伝統的な水資源の開発利用を提唱し、それを水資源の統一的管理と調達に組み入れる。旱魃・水不足地区の都市は雨水・洪水・微塩水の開発利用を重視し、沿海都市は海水の淡水化処理と直接的利用を重視すべきである。
三、節水第一を堅持、節水型都市の建設に努力
(一)都市建設と工業・農業生産の配置では、水資源の受入能力を十分に考慮する。各地区、とくに都市の人民政府は管轄地区の水資源情況・水環境容量・都市機能に基づいて、都市の規模を合理的に確定し、都市の経済構造と産業区域を合理的に配置すべきである。節水型都市の建設を目標として、都市の節水活動を力強く繰り広げるべきである。都市の節水は「三同時・四実施」を実現すべきである。すなわち、建設プロジェクトの主体工事と節水措置を同時に設計・同時に施工・同時に完工すること、取水用水部門は用水計画・節水目標・節水措置・節水管理を確実に実施することである。条件が整った都市では、各業種の国内総生産一万元あたり用水量の参照体系を確立し、産業構造の調整と節水技術の普及を促すようにすべきである。水不足の都市は期間を限定して、一部の水消費量の多い工業企業を閉鎖し、他の業種に転換させる。また、工業プロジェクトの大量集中用水および農業の粗放型用水を厳格に規制し、できるだけ早く節水型経済構造を形成すべきである。工業用水の重複利用率が40%以下の都市は、基準を達成する以前、工業用水量を新しく増大することを禁止し、給水プロジェクトの新規建設を規制すべきである。
(二)国の節水技術政策と節水技術基準の貫徹執行の度合を強化し、節水型用水器具の強制基準を策定かつ実施する。節水型用水器具の応用を積極的に普及し、生活用水の効率を向上し、水資源を節約すべきである。政策を策定し、各家庭が節水型器具を使用するよう奨励し、節水基準に適合しない生活用水器具を早急に淘汰すべきである。あらゆる公共建築と民用建築の新規建設・改造工事・拡張建設では、節水基準に適合しない用水器具を引き続き使用することを禁止すべきである。節水基準に適合しない場合、都市人民政府の認可を経た上で、給水を拒否することとする。節水基準に適合しない用水器具を使用している各部門の既有建築物は、2005年以前にすべて節水型器具に交換すべきである。
(三)効果的措置を講じて、都市給水管渠整備の技術改造を加速し、給水管渠のロスを引き下げるようにする。人口20万人以上の都市は2002年末までに、給水管渠の全面的な調査を実施し、完備した給水管渠技術保存資料システムを確立し、給水管渠の改造計画を策定すべきである。使用年限が50年を超えた給水管渠、および旧市街区の老化が厳しい給水管渠に対しては、2005年以前に更新改造作業を実施すべきである。
四、水汚染整備を堅持、水環境保護を強化
(一)『中華人民共和国水汚染防止法』を真剣に貫徹執行し、期限を限定して地表水の水質を改善する。関連規定と都市マスタープランの要求に従って、水汚染防止計画・水機能区区分・汚染物排出容量・水汚染物総量制御などの関連文書を編成し、それをまた各汚染排出部門に分解配分する。各直轄市・省政府所在都市・経済特区都市・沿海開放都市・重点観光都市の地表水水環境品質は、国の規定した基準に適合させるべきである。第十次五ヵ年計画の期間、すべての都市は水質改善計画を策定し、地区に跨る河川水質の基準適合管理制度を実施すべきである。また、飲用水源保護計画を策定し、法に従って飲用水源保護区を画定し、飲用水源保護区内での各種開発建設活動を禁止すると共に、すべての汚染排出行為を禁止し、都市生活飲用水の水源地を重点的に保護すべきである。人口20万以上の都市は、2002年末までに、給水水源地水質旬間報告制度を確立・実施すべきである。また、北京・上海など47の環境保全重点都市では、生活飲用水水源水環境品質公報制度を確立すべきである。
(二)地下水資源に対する保護を強化する。地下水資源の超過採掘によって、広範囲の地盤沈下あるいは海水逆流が発生している都市は、超過採掘区域の範囲を画定し、社会に公布すると共に、代替水源プロジェクトと地下水人工注入プロジェクトの建設を計画すべきである。都市の緑化建設・川筋護岸・非道路被覆などは、自然の水生態系循環の必要を考慮すべきである。農業の面源汚染整備、とくに家畜・家禽飼育汚染と水産養殖汚染の総合整備を積極的に繰り広げるべきである。『中華人民共和国水法』と『中華人民共和国洪水防止法』を厳格に執行し、湖畔・河岸・水域に固形廃棄物を投棄することを厳格に禁止すると共に、期間を限定して川筋を整備・整理すべきである。
(三)クリーナープロダクションを積極的に推進し、汚染物排出量をさらに削減し、工業汚染源に対する整備の度合を強化する。工業汚染防止は、都市の水汚染防止活動の重要な任務の一つである。クリーナープロダクションの推進度合を強化し、工業汚染の整備を加速し、その重点を末端整備から生産過程全般制御に転換すべきである。「一つの規制、二つの基準達成」活動の度合をさらに強化すべきである。基準超過の汚染排出企業に対して、期限付きの生産停止と企業閉鎖を命じることとする。第十次五ヵ年計画期間には、工業企業の主要汚染物の基準適合排出から基準全面適合排出へ転換させるべきである。
(四)第十次五ヵ年計画の期間に、すべての都市で汚水処理施設を建設する。2005年、人口五十万以上の都市は、汚水処理率を60%以上に向上すべきである。2010年、すべての都市は汚水処理率を60%以上に向上し、直轄市・省政府所在都市・政令指定都市・重点観光都市は汚水処理率を70%以上に向上すべきである。各都市では今後、給水施設を新規建設する際、相応の汚水処理施設の建設を同時に計画すべきである。水不足地区では、都市汚水処理施設の建設を計画する際、同時に汚水回収利用施設の建設を考慮すべきである。都市の大型公共建築と公共給水管渠のカバー範囲以外の自家水源部門は、中水システムを確立し、テスト建設を踏まえて次第に住宅団地の中水システム建設に拡大すべきである。都市汚水の処理施設と回収利用施設の運営に対する監督管理を強化すべきである。
五、メカニズムを完備、水価格改革を加速
(一)市場メカニズムを積極的に導入し、融資ルートを開拓し、都市の汚水処理施設と汚水回収利用施設の建設と運営への民間資金および外資の誘致を奨励し、都市汚水処理施設の建設の歩みを加速する。国は積極的かつ効果的な措置を講じて建設資金を調達し、建設投資の度合をさらに強化し、小都市および西部地区の汚水処理施設建設に対する資金援助を提供するようにする。各地が徴収する汚水処理費用に対しては、付加価値税を免除する。都市の給水プロジェクトおよび汚水処理プロジェクトに配備する設備は、減価償却を早めることができる。各地は、国の投資した都市汚水処理プロジェクトに対する地方資金の調達を確実に実施すべきである。徴収した汚水処理費用は、専門資金として使用すべきである。効果的な措置を講じて、都市汚水処理施設の正常な運営を確保し、建設借款および債券の元利償還を保障すべきである。
(二)水価格の逐次向上は、もっとも効果的な節水措置である。都市の水価格改革の歩みを加速し、給水価格を整理し、節水奨励の科学的かつ完備した水価格メカニズムを確立すべきである。地下水資源に対する費用徴収基準を向上し、地下水の採掘量を規制すべきである。地方の各級人民政府、とくに都市の人民政府は国の関係規定に基づいて、できるだけ早く管轄行政区域内の用水定額と水価格調整方案を策定すると共に、管轄区域の経済発展レベルおよび水資源需給情況と結び付けて、水価格を適時に調整すべきである。水価格を向上すると同時に、計画用水と定額管理を引き続き実施し、計画超過や定額超過の用水に対して累進加算費用徴収制度を実施することとする。水不足の都市では、高額な累進加算費用徴収制度を実施すべきである。
(三)全国すべての都市では、関係規定に従ってできるだけ早く汚染処理費用の徴収を開始するようにする。各地では、都市給水価格と汚水処理費用の基準を調整する際、優先的に汚水処理費用の徴収基準を利益獲得水準に調整し、汚水処理施設の建設と運営の必要を満たすことを考慮すべきである。給水企業と汚水処理企業は、改革を絶えず深化し、経済メカニズムを転換し、管理を強化し、コストを低下させるべきである。国務院の関係部門は、汚水回収利用の合理的価格を早急に研究・確定し、汚水の再利用を推進し、奨励すべきである。
六、指導を強化、法規を完備、都市の給水・節水および水汚染防止活動のレベルを向上
(一)各地区と各関係部門は、都市の給水と節水および水汚染防止に対する指導を確実に強化し、当該活動を国民経済および社会発展計画に組み入れて、統一的に計画し、総合的に配置すべきである。地方の各級人民政府の主な指導者、とくに都市人民政府の主な指導者は、都市の給水と節水および水汚染防止の活動に対して責任を負うべきである。国務院の各関係部門は、国の関連法律法規のプロセスと職責分業に従って、協力と協調を強化し、活動の過程で出現した矛盾と問題を即時に解決するようにする。
(二)各地区および各部門は水資源計画を策定かつ実施する過程で、明確な目標を確定し、適切なプロジェクトを選択し、確実な措置を講じて、行動を協調させるべきである。水資源に関する保護・開発・利用など、さまざまな活動を調整・統一し、都市の洪水防止・洪水排出・用水節約・汚染整備・汚水の回収利用、それに都市の水環境保護など各種水問題を一括して考慮し、住民生活・工農業生産・生態系環境などの異なる用水需要を適切に処理し、各種用水問題を確実に解決すべきである。
(三)取水許可制度と汚水排出許可制度を強化し、建設プロジェクトの水資源論証制度および用水節水評価制度を確立する。各地は取水許可に対する監督管理と年度審査を強化し、取水許可の審査と認可を厳格に執行し、取水許可を処理すべきプロジェクトに対して、すべて水資源論証を実施すべきである。今後、都市で実施する新規建設・拡張建設・改造建設のプロジェクトは、事業化調査報告書の中に用水節水評価の内容を盛り込むべきである。環境影響評価制度を厳格に執行し、汚染物排出総量制御および汚染排出許可証制度を実施し、汚染排出を厳格に規制すべきである。
(四)社会主義市場経済の発展、および都市水汚染防止活動の強化などの要求に従って、立法の歩みを加速し、関連の法律法規を補足・改正し、中国の国情に適合した科学的な給水と節水および水汚染防止に関する法律法規体系をできるだけ早く確立する。各地区と各部門は法に従って実務を処理し、法律を厳格に執行し、法律執行の度合を強化し、都市の給水と節水および水汚染防止の活動を次第に法制化・規範化の軌道に乗せるようにすべきである。
(五)各地区・各部門・各報道機構は各種の効果的な形式を採用して、幅広く持久的な宣伝教育を繰り広げ、すべての公民に科学的な水知識を掌握させ、正しい水の観念を樹立させるべきである。水資源が厳しく不足するという国情に関する教育を強化し、全社会の水に対する憂慮意識を強化し、一般住民に水資源と水環境の保護が公民自身の責任であることを認識させるべきである。時代遅れの水の観念と用水習慣を転換させ、汚染防止の節水型都市の建設を広範な幹部と大衆の共通の自覚的行動に転換すべきである。世論監督を強化して、水を浪費し、水質を破壊する行為を暴露すべきである。同時に、科学的な用水方法と節水方法の宣伝と普及に力を入れ、用水を節約し、合理的に利用し、水汚染を防止し、水資源を保護する好ましい生産方式と生活方式を全社会で形成すべきである。
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