「病院排水処理技術マニュアル」の発布に関する通達

国家環境保護総局の文書

環発[2003]197号

各省、自治区、直轄市の環境保護局:

「中華人民共和国水汚染防止法」、「中華人民共和国伝染病防治法」を貫徹し、実施し、病院の排水排出による環境汚染を防止し、病院の排水処理施設の整備および運転管理を規範化し、病院の排水処理の基準に達する排出を保障し、突発的事件に対応する能力を高めるため、現在、「病院排水処理技術マニュアル」を発表し、これを参照にして実施して下さい。

 

付属書類:病院の排水処理技術マニュアル

 

20031210

 

キーワード:環境保全  病院排水  マニュアル  通達

付属書類:

 

病院排水処理技術マニュアル

 

第1章    総則

 

1.1 編成の目的

「中華人民共和国水汚染防止法」と「中華人民共和国伝染病防治法」を貫徹し、病院から排出された排水の環境に対する汚染を防止し、病院の排水処理施設の整備と運転管理を規範化し、病院の排水処理が水質排出基準に達するように促し、国と協力して病院の排水処理施設の整備及び間もなく公布される「医療・衛生機構の水質汚染物質排出基準」の実施を推し進めるため、この技術マニュアルを編成した。

本マニュアルは病院の性格、規模及び排水の排出先に基づき、各地の状況を配慮しながら、分類して指導し、病院排水処理施設の整備に技術面のサポートを提供し、医療・衛生、環境保全、建設などの関連部門の参考に供するものである。

 

1.2 適用範囲

 

1.2.1 本マニュアルは総合病院、漢方病院、「中西医結合」病院(漢方医学と西洋医学とを結び付けて治療に当る病院)、少数民族病院と専門病院(結核病院を含む伝染病院、心臓血管病院、腫瘍病院、口腔病院、産婦人科病院、精神病院)などさまざまな病院の排水処理に適用する。療養所、リハビリテーション病院などその他の医療機構及び動物病院の排水処理プロジェクトはこれを参照して実施する。

 

1.2.2 本マニュアルには病院の排水回収、技術の選定、竣工検収、処理施設の運転管理、職場の衛生と労働衛生などが含まれている。

 

1.2.3 本マニュアルは病院の排水処理施設の設計、整備、管理に適用する。

 

1.3 編成の根拠

「中華人民共和国伝染病防治法」(中華人民共和国第15号主席令)

「中華人民共和国水汚染防止法」(1996515日に開かれた第8期全国人民代表大会常務委員会第19回会議にて改正)

「中華人民共和国水汚染防止法実施細則」(1989712日に国務院が批准した国家環境保護局が1989712日に公布した第1号令)

「建設プロジェクトに関する環境保護管理条例」( 第253号国務院令) 

「総合病院の建築設計基準」JGJ49-88

「給排水に関する建築設計基準」 GBJ15-88(1997年版)

「病院の排水処理設計基準」 CECS07:88

GB3838-2002 地表水環境品質基準

GB8978-1996 排水の総合排出基準

「医療・衛生機構の水質汚染物排出基準」は作成中である。

上記の基準と書類が改正された場合、その最新版を使用する。

 

1.4 専門用語と定義

 

1.4.1 病院の性格分類

本マニュアルは病院の性格に基づいて、さまざまな病院を総合病院と伝染病院に分類する。これは医療・衛生部門における病院や医療・衛生機関の区分法と異なる。本マニュアルに指定されている伝染病院は伝染病専門病院および伝染病病棟のある総合病院を指すものである。本マニュアルに指定されている総合病院は伝染病棟のない総合病院および各類の非伝染病専門病院を指す。

 

1.4.2 病院の排水

これは病院から排出された病原体、重金属、消毒剤、有機溶剤、酸、塩基および放射性物質などを含む排水を指す。

 

1.4.3 汚泥

これは病院の排水処理過程において産出した汚泥とセプティックタンクの汚泥を指す。

 

1.4.4 廃ガス

これは病院が排水処理する過程において排出された廃ガスを指す。

 

1.5 病院の排水源とその危害

 

1.5.1 病院の諸部門の機能、施設および人員構成の状況がそれぞれ異なるものである。排水を排出する主な部門と施設には、診療室、化学検査室、病棟、クリーニング店、レントゲン写真現像・焼付け室、動物の部屋、アイソトープ治療・診断室、手術室などの排水および病院の行政管理と医療関係者が排出した生活排水、食堂、独身寮、社宅からの排水が含まれている。異なる部門、科室から排出される排水の成分と排出量もそれぞれ異なる。例えば、重金属廃水、油類廃水、現像と焼き付けによる廃水、放射性廃水などである。また、異なる性格をもつ病院によって、病院から排出される排水も大きく異なっている。病院から排出される排水の状況は普通の生活廃水の排出状況よりはるかに複雑である。

病院の排水源と成分は複雑なもので、その中には病原性微生物、有害有毒な物理化学的汚染物及び放射性汚染物が含まれており、空気汚染、急性伝染及び潜伏性伝染などの特徴があり、処理を効果的に行わなければ、疫病を広げる重要な経路として環境をひどく汚染することになる。

 

1.5.2 病院の排水はし尿、伝染性細菌及びウイルスなどの病原性微生物による汚染を受けて伝染性を持っており、疾病を誘発するかあるいは傷害をもたらすことができる。

 

1.5.3 病院の排水の中には酸、塩基、浮遊物、BODCOD及び動植物油など有毒有害な物質が含まれている。

 

1.5.4 歯科の治療、レントゲンの現像・焼付け、検査などを行う過程において排出された排水の中に重金属、消毒剤、有機溶剤などが含まれており、その一部は発ガン性、催奇形、突変性があり、人体の健康に危害を及ぼすだけでなく、環境に対しても長期的に影響を及ぼしている。

 

1.5.5 アイソトープ治療・診断によって排出された放射性排水。放射性アイソトープは崩壊の過程においてa-β-γ-放射線が発生し、人間の体に蓄積して健康に危害を及ぼす。

 

1.6 病院の排水処理の原則

 

1.6.1 全過程を制御する原則。病院排水の発生、処理、排出の全過程を制御する。

 

1.6.2 減量化の原則。これは病院内部の衛生安全管理システムを厳格にし、排水および汚染物発生源に対し抑制、分離を厳格に行い、病院内部の生活廃水と病室区の排水を別々に回収し、つまり、発生源を抑制し、排水と汚染物を除去し、分流させることである。

病院の排水と汚染物をかってに下水道へ流し、投棄することを厳禁する。

 

1.6.3 現地処理の原則。病院の排水輸送過程における汚染と危害を防ぐため、病院は必ず現場でそれを処理しなければならない。

 

1.6.4 分類して指導をする原則。病院の性格、規模、排水の排出先及び地域の相違によって病院の排水処理を分類して指導する。

 

1.6.5 基準達成とリスク抑制を結びつける原則。総合病院や伝染病院の排水排出基準達成に対する基本的な要求を全面的に考慮すると同時にリスク抑制の意識を強化し、技術・工程、プロジェクト建設及び監督・管理などの面から突発的な事件に対応する能力を高める。

 

1.6.6 環境の安全を守る原則。排水中の有害有毒な物質を効果的に除去し、処理の過程における消毒副生成物の発生を低減し、排水出口の残留塩素を抑制することを通じて、環境の安全性を守る。

 

第2章  病院排水の水質、水量、排出基準

 

2.1 病院排水の回収

 

2.1.1 病院の診察区と診察区以外の排水を分流させなければならない。病院内部の医療・衛生安全管理システムを厳格にし、病院の排水と汚染物を厳しく抑制し、分離させ、病院で発生した汚染物を勝手に投棄し、排水処理システムに流入させてはならない。病院を新築、改築、拡張する場合、設計上、伝染病の病原体に汚染された可能性がある排水とその他の排水を区分する必要があり、既存病院はできるだけ伝染病の病原体に汚染された排水とその他の排水を別々に回収しなければならない。

 

2.1.2 伝染病院(伝染病棟のある総合病院)は専用セプティックタンクを設ける必要がある。伝染病の病原体に汚染されたし尿などのような排泄物を含む伝染性汚染物質に対し、中国衛生防疫の関連規定に基づいて消毒を厳格に行わなければならない。消毒後のし尿などの排泄物を単独で処理し、専用セプティックタンクに送り、その上澄液を病院排水処理システムに流入させる。

セプティックタンクを設けていない病院は消毒処理後の排泄物を医療廃棄物として処置しなければならない。

 

2.1.3 重金属による廃水、含油廃水、現像・焼付けによる廃水など病院の各種な特殊排水を単独で回収し、それぞれ異なる前処理措置を取ったあと病院排水処理システムに流入させる。

 

2.1.4 アイソトープ治療・診断によって排出した放射性廃水に対し単独で回収、処理を行わなければならない。

 

2.2 病院排水の排出量

 

2.2.1 病院排水の排出量

 

1、新築の病院

「民生用建築工事設計技術措置」建質[2003]4号の基準値に基づき、新築された病院の排水排出量を設定し、排水を処理し、分流させることによって節水を実施する。

 

2、既存の病院

1) 排水の排出量は実測データによって計算する。

2) 実測データのない場合、下記のデータを参考にして計算することができる。

(1) 設備がそろった大型病院または500ベッド以上の病院 1日当たりの平均排水量は400600L/ベッド/日で、kd2.02.2kdは1日当たり排水量の変動係数である。

(2) 基本的な設備を有する中型病院または100499ベッドの病院 平均排水量は300400L/ベッド/日で、kd2.22.5kdは1日当たり排水量の変動係数である。

(3) 小型病院(100ベッド以下)の平均排水量は250300L/ベッド/日で、kd2.5kdは1日当たり排水量の変動係数である。

 

2.2.2 病院の排水処理施設の規模別分類

医院排水処理施設規模はベッド数によって1001502003004005006007008009001000及び1000以上などに分かれる。

 

2.3 病院排水の水質

 

2.3.1 新築の病院

1病院の1ベッド当たりの汚染物排出量は下記のデータから選択することができる。

BOD5 40-60g/ベッド/日、CODcr 100150g/ベッド/日、浮遊物 50100g/ベッド/

1病院の1ベッド当たりの汚染物排出量及び2.2.1に示された水量に基づき、新築病院の設計上の水質を計算する。

 

2.3.2 既存の病院

1)      排水の水質は実測データを基準とする。

2)      実測資料がない場合、表2-2を参照することができる。

 

2-2  病院排水の水質

 

CODcr

mg/L

BOD5

mg/L

SS

mg/L

アンモニア窒素

mg/L

し尿の大腸菌

/L

排水の濃度範囲

150300

80150

40120

1050

1.0×106×3.0×108

 

平均値

 

250

 

 100

 

80

 

 30

 

1.6×108

 

2.4 病院排水の排出基準

 

2.4.1 既存の基準

現行の「排水総合排出基準」(GB8978-1996)では、病院の排水に対し、排出先水域の異なる使用機能に基づき、相応のし尿大腸菌数及び残留塩素の基準を定めているだけであり、CODSSなどの物理化学的指標に対し特別な基準がなく、基準レベルが相対的に低いその他の業種の基準に達成すればよいことになっている。また残留塩素の上限値を定めておらず、下限値しか規定していない。

現行の基準では、既存病院の排水処理技術のレベルが低く、主に下記いくつかの問題点が存在している。(1)浮遊物の濃度が高く、消毒効果に影響を及ぼしている(2)水質の変動が大きく、消毒剤の添加量をコントロールし難い(3)消毒による副生成物が大量に発生し、生態系環境の安全に影響を及ぼしている(4)残留塩素の基準に上限値がなく、余分の残留塩素が生態系の安全に危害を及ぼしているなど。

 

2.4.2 新基準

病院の排水と汚染物に対する抑制を強化し、新たな環境基準システムを実施するため、国は関連部門と関係者を組織して「医療・衛生機構の水汚染物質排出基準」を編成した。

 

1、新基準は病院から排出される排水、廃ガス、汚泥を全面的に抑制し、病原体を含む排水に対する消毒効果を強調すると同時に、生態系環境の安全も配慮する。

 

2、新基準は生物指標の面で下水道と水系に流入した病院排水に対しそれぞれ異なる基準を提示した。新基準は病院の性格を厳格に区分すると同時に排水の排出先に基づいて排水を二つのグレードに分け、さらに従来の基準の上に厳格なグレード別の抑制指標を提示した。

 

3、新基準は消毒の効果と生態系の安全性に関する問題を考慮しながら、異なる性格をもつ病院及び排水の排出先に合わせて、消毒の時間や残留塩素量に対し明確に規定し、上限の基準値を厳格に定めた。

 

4、物理・化学指標の面では、排水処理システムのリスク防止の機能を高めるため、地表水系に流入した病院の排水及び伝染病院から排出される排水のCODBODSS、動植物油、石油類、陰イオン表面活性剤などの指標に対し、従来基準の上にさらに厳格な基準を定めた。アンモニア窒素も消毒剤を消耗することを考慮して、アンモニア窒素に対しても厳格な基準を提出した。

 

第3章  病院の排水処理技術

 

3.1 技術の選定原則

病院の規模、性格、排水の排出先に基づいて、技術を選定する。1.4.1に示している病院の分類に基づいて、伝染病院と総合病院に分かれる。処理後の病院排水の排出先は自然水系に排出するか、または都市の下水道を通じて都市の排水処理場に送られるか二種類に分かれている。

病院の排水処理技術は処理後の放流水の基準達成を確保しなければならない。主に採用されている技術には処理効果を強化する一次処理、二次処理及び簡易生物化学的処理が含まれている。

 

技術の選定原則は次の通りである。

3.1.1 伝染病院は必ず二次処理を採用し、且つあらかじめ消毒処理を行わなければならない。

 

3.1.2 放流水を自然水系に流入させる県または県以上の病院は必ず二次処理を行わなければならない。

 

3.1.3 放流水を都市の下水道に流入させる(下流に二級排水処理場がある)総合病院に対し二次処理の採用を推奨する。一次処理技術を採用する場合、必ず処理効果を強化しなければならない。

 

3.1.4 経済発展が立ち遅れた地域にある小型総合病院は、条件が整っていない期間において、簡易生物化学処理法を過渡期の処理措置とし、逐次二次処理または処理効果を強化する一次処理へ移行することができる。

 

3-1 異なる処理技術の応用状況(省略)

 

3.2 処理効果を強化する一次処理技術

 処理水が最終的に二次処理を行う都市排水処理場に送られる総合病院に対し、その処理の効果を強化し、SSの除去率を高め、消毒剤の使用量を低減させる必要がある。一次処理の効果を強化することは二つのルートを通じて達成することができる。これは除去の効果を高めるための既存の処理技術に対する改良および強力な一次処理技術を採用することである。

 

3.2.1 処理工程

1、 処理の効果を強化することを目指して既存の一次処理技術を改良する。

実情に基づいてなるべく既存の処理施設を十分活用し、病院でよく用いられるセプティックタンク、接触槽の構造またはその運転方式を改良する。必要ならば、病院の排水処理排出基準に達するため、施設を一部増設し、できるだけ処理効果を向上させる。

2、一次強化処理

総合病院(伝染病棟がない病院)の排水処理については「前処理→一次強化処理→消毒」という工程を採用することができる。凝集、沈殿(ろ過)を経て、ウイルス、病原菌を付着した粒子状物質を除去し、消毒の効果を向上させ、消毒剤の使用量を削減する。これによって消毒剤の過剰使用による環境に及ぼした不良な影響を避ける。

 

3-2 一次強化処理の処理工程(省略)

 

病院の排水がセプティックタンクを通じて調整槽に流入し、調整槽の前と中にそれぞれ自動スクリーン、吸引ポンプを設置する。吸い揚げられた排水を凝集、沈殿を行う反応槽に流入させ、沈殿池から流出した水が接触槽に送られて消毒処理を行い、接触槽からの放流水は排出基準に達した上排出される。

調整槽、凝集・沈殿槽、接触槽の汚泥及びスクリーンにより取り除かれたスクリーン渣など排水処理場内で生成したゴミに対し集中的な消毒処理を行ってから外へ運搬する。消毒については蒸気消毒あるいは石灰などを加える方式を採用することができる。

 

3.2.2 処理工程の特徴

処理効果を強化する一次強化処理は処理効果を高め、ウイルス、病原菌を付着した粒子状物質を除去し、その次の高度の消毒効果を高め、消毒剤の使用量を削減することができる。また、既存の一次処理施設の改良は既存施設を十分に利用することができるため、投資費用を引き下げることができる。

 

3.2.3 適用範囲

処理効果を強化した一次強化処理の放流水は最終的に二次処理を行う都市排水処理場に流入させる総合病院に適用する。

 

3.3 二次処理の処理工程

 

3.3.1 処理工程の説明

二次処理の処理フローは「調整槽→生物酸化→接触消毒」である。病院の排水はセプティックタンクを通じて調整槽に送られる。調整槽の前と中にそれぞれ自動スクリーン、吸引ポンプを設置する。吸い揚げられた排水が好気槽に送られて生物処理を行い、好気槽から排出された水は接触槽に送られて消毒処理を行った後、排出基準に達した上、排出される。

調整槽、生物化学処理槽、接触槽の汚泥及びスクリーン渣など排水処理場で生成したゴミに対し、集中的な消毒処理を行ったあと外へ運搬し焼却を行う。消毒法については蒸気消毒または石灰などを加える方式を採用できる。

 

3-3 二次処理の処理工程(非伝染病と伝染病排水)(省略)

 

伝染病院の排水とし尿は分別回収しなければならない。生活排水が直接第一消毒槽に送られて消毒処理を行った後、調整槽に入る。患者のし尿がまず単独で消毒を行った後、下水道を通じてセプティックタンクに入るか、または単独で処理を行うべきである(点線で示した通り)。それぞれの処理は密閉した環境の中で行い、標準化された換気施設で換気を行い、廃ガスは消毒をした後排出される。消毒は紫外線による消毒システムを採用することができる。

 

3.3.2 処理工程の特徴

好気性生物化学的処理を通じてCODcrBOD5などの有機汚染物を除去する。好気性生物化学的処理では接触膜生物化学的反応槽、曝気生物ろ過槽などのような接触酸化、活性汚泥及び高効率の好気性処理工程を選定することができる。ろ過機能を有する高効率の好気性処理工程を採用すれば、SSの濃度を減らすことができるため、高度の消毒に有利である。

 

3.3.3 適用範囲

伝染病院(伝染病棟がある総合病院を含む)及び自然水系に排水を排出する総合病院の排水処理に適用する。

 

3.4 簡易生物化学的処理工程

 

3.4.1 処理工程

簡易生物化学的処理のプロセスはメタンガスセプティックタンク→消毒である。メタンガスセプティックタンクには固液分離槽、嫌気ろ過槽及び沈殿槽に分かれる。その主な機能はそれぞれ懸濁物質の除去、コロイド粒子および溶解性物質の吸着、有機汚染物のさらなる除去と生分解である。最後に沈殿やろ過ユニットでの残留浮遊物の除去、有機汚染物の生分解を通じて、放流水の品質を保障する。それによって生じたメタンガスはその量によって処理を行い、1m3の汚泥から生成するメタンガスが15m3以上に達した場合は、それを回収利用し、1 m3の汚泥から生成するメタンガスが15 m3以下の場合は、それを回収して焼却する。

 

3-4 メタンガスセプティックタンクの作業原理図(省略)

 

3.4.2 処理工程の特徴

メタンガスセプティックタンクは嫌気性消化の原理に基づいて固形有機物を分解する。メタンガスセプティックタンクの処理効果は腐敗槽やメタンガス槽より優れており、建設費も安く、電気消費量も低く、メンテナンスが簡単である。

 

3.4.3 適用範囲

辺境の山間地域、経済が立ち遅れた地域における病院の排水処理の過渡的措置として利用し、徐々に二次処理または処理効果を強化する一次処理までグレードアップする。

 

第4章              病院の排水処理システム

 

病院の排水処理には主に排水の前処理、物理化学的処理または生物化学的処理、消毒処理の3つの部分が含まれている。病原体微生物の2次汚染を防止するため、排水処理において生成した汚泥と廃ガスに対しても処理を行わなければならない。

 

4.1 前処理

病院排水の前処理の主な目的は排水中の固形汚染物を除去し、水質・水量を調節し、し尿を適切に消化し、その後の処理に役立つことである。

 

4.1.1 セプティックタンク

病院の排水処理に用いられるセプティックタンクには主に普通セプティックタンクとメタンガスセプティックタンクがある。

普通セプティックタンクとメタンガスセプティックタンクの原理は沈殿作用を通じて有機固形汚染物を貯留したあと、嫌気性微生物の作用を通じて有機物を分解する。メタンガスセプティックタンクの処理効率が普通セプティックタンクより優れている。

 

セプティックタンクの沈殿槽と腐敗槽の計算容積は「建築給排水設計基準」(GBJ15-88)38.23.8.5条に基づいて確定される。排水のセプティックタンクの中に滞留する時間は36時間以上が望ましい。汚泥処理のない排水処理システムについては、セプティックタンクの容積に汚泥滞留用の容積も含むべきである。

 

4.1.2 一次消毒槽

一次消毒の目的は排水中の病原微生物の含有量を削減することによって、セプティックタンク管理者の病原微生物による感染を受ける機会を少なくすることである。

1、伝染病院の患者の排泄物に対し一次消毒を行った後、セプティックタンクに移送する。

2、伝染病院の排水が排水処理システムに流入する前に、一次消毒を行わなければならない。一次消毒槽での滞留時間は30分以上でなければならない。常用の消毒剤は次亜塩素酸ナトリウム、過酸化酢酸、二酸化塩素などがあり、し尿の消毒は石灰を用いることができる。

3、普通の総合病院では一次消毒槽を設けなくてよい。

4、生物化学的処理において、塩素を添加して一次消毒を行った場合、脱塩素あるいはオゾンを利用して一次消毒をする必要がある。

 

4.1.3 スクリーン

排水処理システムあるいは吸引ポンプの前にスクリーンを設けることが望ましい。スクリーン槽と調整槽を一つにしてもよい。

1、伝染病院の井戸スクリーンについては自動機械スクリーンを選択すべきである。普通の病院でも自動機械スクリーン(小規模病院は実情基づいて手動スクリーンを使用してもよい)を使用してもよい。

2、井戸スクリーンは密閉すべきであり、換気カバーを設けて廃ガスを回収し、排水を集中処理する。

3、スクリーン渣は排水処理から生成する汚泥などと併せて集中消毒を行い、外へ運んで焼却する。消毒は蒸気消毒または石灰などを添加する方式を採用することができる。

4、設計は「室外排水設計基準」GBJ1487(1997)などの関連規定に従うべきである。

 

4.1.4 調整槽

1、病院の排水処理では調整槽を設置する必要がある。連続運転する場合、その有効容積は1日当たりの水処理量の3040%で計算する。間欠運転する場合、その有効容積は工程の運転サイクルによって計算する。

2、調整槽は2組に分けて、それぞれ50%の水量で計算する。

3、調整槽に密封した構造を採用し、換気口を設置し、沈殿防止措置として水中攪拌方式を採用する。

4、調整槽に生成した汚泥を定期的に清掃し、除去し、排水処理から生成した汚泥と併せて処理を行う。

 

4.2 処理効果を強化する一次処理

一次処理の効果を強化するには二つの方法がある。つまり、除去効果を強化するための既存一次処理プロセスの改良と一次強化処理プロセスの採用である。

 

4.2.1 一次強化処理

病院排水の一次強化処理では一般的に凝集沈殿、ろ過、加圧浮上などの技術を採用する。ろ過の固液分離方法は逆洗を行う必要があり、作業と管理はかなり複雑であり、加圧浮上のプロセスにおけるガスの排出が二次汚染も招きやすい。そのため、病院排水処理では一般的に凝集沈殿法を採用する。

病院排水の一次強化処理は凝集沈殿法を採用するほうがよい。凝集沈殿槽は二組に分けて、それぞれ50%の水量で計算する。

 

1、排水処理量が20m3/h以下の場合、沈殿槽のプラント化が望ましい。鉄骨構造あるいはその他の構造形式のプラント設備を採用することができる。槽の形は縦流式あるいは傾斜板式の沈殿槽を採用すべきである。排水処理量が20m3/h以上の場合、沈殿槽は鉄筋コンクリート構造、槽の形は縦流式あるいは平流式を採用すべきである。

 

2、沈殿槽は鉄骨構造を採用する場合、確実かつ効率的な防腐措置を講じる必要がある。

 

3、傾斜板式沈殿槽を採用する場合、必ず傾斜板洗浄装置を設けなければならない。その他の形の沈殿槽を採用する場合は洗浄、修理が簡単にできる措置を講じる必要がある。

 

4、設計は「室外排水設計基準」GBJ1487(1997年版)などの関連規定に従うべきである。

 

4.2.2 既存の一次処理工程に対し、処理効果を強化する設備改造を行う。

改造は実情に基づいて、既存の処理施設を十分に利用し、既存の病院で多く用いられているセプティックタンク、接触槽の構造及び運転方式に対し改造を行い、必要に応じて一部の施設を増設する。

増設するスペースがある場合、調整槽を沈殿槽として利用し、セプティックタンクの横に調整槽を増設してよい。

増設するスペースがない場合、地面の上に凝集沈殿槽を増設してもよい。

 

4.3 生物処理

病院の排水に対し生物処理を採用することは、排水中の汚染物の濃度を低下し、排出基準を達成させ、他方では消毒の効果を保障することができる。生物処理工程には主に活性汚泥法、生物接触酸化法、膜生物反応器、生物曝気ろ過槽と簡易生物化学処理がある。

 

4.3.1 活性汚泥法

活性汚泥法とは浮遊状態で繁殖する微生物が好気性条件の下で、排水中の有機物、アンモニア性窒素などの汚染物を分解するという廃水の生物処理工程である。

1、処理工程の特徴

活性汚泥法の長所は異なる性格をもつ排水に対し強い適応性があり、建設費が低いところである。

活性汚泥プロセスの問題点は運転の安定性が悪く、汚泥の膨化と流失を招きやすく、分離の効果があまりよくないことである。

 

2、設計パラメーター

曝気槽と第2沈殿池の設計が「室外排水設計基準」GBJ1487(1997)の関連規定に従う。

曝気槽の汚泥負荷は放流水の有機物とアンモニア性窒素の基準に従い、必要に応じて硝化の要求を満足しなければならない。

4-1活性汚泥法における曝気槽の主要パラメーター

パラメーター

    参考範囲

 HRT (h)

酸素量/水量

 MLSS (g/L)

汚泥の負荷の(kg-BOD5/(kg-VSSd))

汚泥月齢(SA(d)

     412

     610

     24

     0.10.4

     520

 

3、適用範囲

従来の活性汚泥法は用水量がかなり大きな800ベッド以上の病院の排水処理施設に適用するが、用水量が少ない800ベッド以下の病院では活性汚泥法の変法である回分式活性汚泥法(SBR)がよく採用される。

SBR法は活性汚泥法の変法である。SBRはサイクルで循環運転する。すべて循環サイクルには流入水、反応(曝気)、沈殿、放流、待機という5つのプロセスがある。すべてのサイクルの流入水、反応、沈殿、放流、待機は制御することが可能である。また、すべてのサイクルで特定の反応条件(混和/静止、好気/嫌気)と連係し、これらの反応条件は排水の物理、化学特性の変化を促す。

SBR技術はプロセスが簡単で、管理が便利で、初期投資が少なく、運転費が安く、処理効果がよく、設備の国産化率が高いなどの長所がある。

 

4.3.2 生物接触酸化技術

生物接触酸化技術は固着生物充填材を微生物の担体とし、微生物が繁殖する担体を水中に水没させ、曝気システムが反応槽の微生物に酸素を供給する。生物接触酸化法の微生物が生物充填材の上に付着して繁殖するため、浮遊状態の活性汚泥が流失しやすいという短所を克服し、反応槽の中で多くの生物量を維持ことができる。

 

1、技術の特徴

1)生物接触酸化法は衝突負荷と水質の変化に対する耐性が強く、運転が安定している。

2)生物接触酸化法は容積負荷が高く、必要なスペースが小さく、建設費が安い。

3)生物接触酸化法は汚泥の発生量が低く、汚泥の返送が不要で、運転管理が簡単である。

4)生物接触酸化法は微細な生物膜が落ちることがあり、沈殿性能が劣ると、水中の浮遊固体の濃度が少し高くなり、一般的には約30mg/Lになることが可能である。

 

2、設計上のパラメーター

1)生物接触酸化槽に用いられる充填材は軽量、高強度、防腐の材料、膜をかけやすく、比表面積と隙間率が高いものを採用する。

2)生物接触酸化法は長期にわたって実践に応用されている。技術パラメーターについては「室外排水設計基準」GBJ1487(1997年版)などの関連設計ハンドブックを参照してください。

 

4-2 生物接触酸化法に関する主要な技術パラメーター

パラメーター

     参考範囲

HRT (h)

酸素量/水量

汚泥負荷(kg-BOD5/(m3充填材d))

0.51.5

1015

25

 

3、適用範囲

生物接触酸化法は500ベッド以下の中小規模の病院の排水処理プロジェクトに適用する。特にスペースが狭く、水量が小さく、水質の変動がかなり大きく、汚染物の濃度が低く、活性汚泥が繁殖しにくい情況に適用し、管理も便利である。

 

4.3.3 -生物反応器

-生物反応器(Membrane BioreactorMBR)は膜分離技術と生物化学反応器を結び付けるという新しいタイプの排水処理技術である。膜モジュールの設置位置によって、分離式MBRと一体式MBRの二種類に分かれることができる。

 

1、技術の特徴

MBR技術は膜モジュールで従来の活性汚泥法における第2沈殿池に取って代わり、高効率の固液分離を行うことができ、在来技術の放流水水質が不安定で、汚泥が膨化しやすいという短所を克服し、次のような長所が見られる。

1)衝撃負荷への耐性が強く、放流水の水質がよく、安定し、SSを完全に除去することができ、細菌とウイルスに対する除去効果も高い。

2)反応器の水理学的滞留時間(HRT)と固形物滞留時間(SRT)の完全分離を達成し、運転制御も柔軟に、安定的にできるようなった。生物反応器内の微生物の濃度が10g/L以上に達し、処理装置の容積負荷が高く、所要のスペースが小さく、硝化に必要なスペースを少なくした。

3)繁殖が緩慢である微生物の滞留と生息及び系統的な硝化効率の向上に有利である。一部生分解が困難な有機物の水理的滞留時間を延長することができ、生分解が困難な有機物の分解効率の向上に有利である。

4MBR余剰汚泥の産出量が低く、ひいては余剰汚泥の排出がないことによって、汚泥処理費を引き下げることができる。

 

2、設計上のパラメーター

 

4-3 一体式MBRの主要な技術パラメーター

パラメーター

参考範囲

HRT (h)

酸素量/水量

MLSS (g/L)

泥負荷(kg-BOD5/(kg-VSSd))

透過量(L/(m2h)

35

2030

610

0.10.2

1020

 

3、適用範囲

この技術は300ベッド以下の小規模病院の排水処理プロジェクトに適用し、特にスペースが狭く、水質に対する要求が高く、紫外線による消毒などの状況に適用する。

 

4.3.4 曝気生物ろ過池

曝気生物ろ過池(BAF)は生物膜処理技術の一つである。比表面積がかなり大きく、粗い多孔性粒状の新しいタイプのろ過材が採用され、ろ過材の表面には生物膜が生息し、ろ過池の下部より曝気が供給され、排水がろ床を通り抜ける時、汚濁物質が先にろ過、吸着され、さらにろ過材の表面にある微生物によって酸化、分解される。現在、BAFはすでに単一技術から総括技術シリーズまでに発展し、浮遊物、CODBOD、硝化、脱窒素を除去することができる。

 

1、技術の特徴

(1) 放流水の水質が優れている。BAFが排水中の浮遊物、COD、細菌、大部分のアンモニア性窒素を除去することができ、放流水のSS10m/L以下である。

2)微生物が粗くて多孔のろ過材の表面に生息しているため、流失しにくく、有毒有害な物質に対し一定の適応性があり、運転の安定性が高く、衝撃に耐える負荷能力が強く、汚泥膨化の問題がない。

3BAFの容積負荷は通常処理技術より高く、第2沈殿池と汚泥返送ポンプ室を省くことができ、敷地面積は通常技術の3分の1ないし5分の1である。

4)逆洗を行う必要があり、逆洗の水量がかなり大きく、しかも運転方式が複雑であるが、自動制御が容易である。

 

2、設計上のパラメーター

 

4-4 BAFの主要な技術パラメーター

分類

 パラメーター

   範囲

 構造パラメーター

ろ過材の直径(mm)

生物濾床の高さ 

36

34

 運転パラメーター

水力負荷(m3/(m2.h)

酸素量/水量

容積負荷

(kgBOD5/(m3.d))

23 

46 

12

 逆洗パラメーター

洗浄水の流速(m/h)

洗浄の送気速度(m/h)

洗浄周期(h

洗浄時間(min

3050

4070

 24

1530

 

3、適用範囲

この技術は300ベッド以下の小規模病院の排水処理プロジェクトに適用し、特にスペースが狭く、水質に対する要求が高いなどの状況に適用する。

 

4.3.5 簡易生物化学的処理技術

 

1、技術の特徴

メタンガスセプティックタンクは嫌気性消化原理に基づいて固形有機物を分解する。メタンガスセプティックタンクの処理効果が腐敗槽やメタンガス発生槽より優れており、建設費や電気消費量が低く、メンテナンスが簡単である。

 

2、適用条件

経済発展が立ち遅れた地域にある小型総合病院は、条件が整っていない期間において、簡易生物化学処理法を過渡期の処理措置とし、逐次二次処理または処理効果を強化する一次処理へ移行することができる。

上記の5種類の技術の特徴、適用範囲及び投資レベルなどを表4-5にまとめた。

 

4-5 異なる生物的処理技術の総合的比較

技術の種類

  長所

  短所

 適用範囲

活性汚泥法

異なる性質をもつ排水に対する適応性が強い

運転の安定性がよくなく、汚泥の膨脹と流失、分離の効果があまりよくない

水量が比較的大きな800ベッド以上の病院の排水処理プロジェクトに適用し、800ベッド以下の病院はSBR法を採用

生物的接触酸化技術

衝突に耐える負荷能力が強く、運転が安定し、容積負荷が高く、所要スペースが小さく、汚泥の発生量が比較的低く、汚泥返送が必要ではなく、運転管理が簡単。

一部の生物膜の脱落により放流水中の固形浮遊物の濃度が若干高くなる

500ベッド以下の小・中規模病院の排水処理プロジェクトに適用。所要スペースが少なく、水量、水質の変動がかなり大きく、微生物の増殖が難しい状況に適用。

-生物反応器

衝突に耐える負荷能力が強く、放流水の水質が安定し、SS及び病原体を効果的に除去できる。所要面積が小さく、余剰汚泥の発生量が少量ないし発生しない。

酸素量/水量が高く、膜の逆洗が必要で、エネルギー消耗及び運転費が高い

300ベッド以下の小規模の病院の排水処理プロジェクトに適用。病院の面積が小さく、水質に対する要求が高い状況に適用。

 

曝気生物ろ過槽

放流水水質が優れており、運転が安定し、衝突に耐える負荷能力が強く、汚泥膨脹の問題がない。容積負荷が高く、しかも第2沈殿池の汚泥返送が必要なく、所要スペースが少ない。

逆洗が必要で、運転方式がかなり複雑で、逆洗量がかなり大きい

300ベッド以下の小規模病院の排水処理プロジェクトに適用。

簡易生物化学的処理技術

建設費が低く、電気消費が低く、メンテナンスが簡単

放流水のCODBODなど物理化学指標の基準に達することを保障できない

交通の不便な山間地区、経済が立ち遅れた地域にある病院の排水処理の過渡期措置として採用。逐次二次処理及び処理効果を強化する一次処理を実現する

 

 

第5章  病院排水の消毒技術

 

5.1 病院排水の消毒技術

病院排水の消毒は病院の排水処理における重要なプロセスであり、それは排水中の各種の病原菌の消毒を目的とする。よく採用されている病院排水の消毒技術には塩素消毒(塩素、二酸化塩素、次亜塩素酸ナトリウム)、酸化剤による消毒(オゾン、過酢酸)、照射消毒(紫外線・放射線)が含まれている。

5-1はよく使われる塩素消毒、オゾン消毒、二酸化塩素消毒、次亜塩素酸ナトリウムによる消毒、紫外線による消毒法の長所と短所についてまとめて比較を行った。

 

5-1 よく採用される消毒法の比較

 

  長所

  短所

消毒効果

塩素

 

C12

 持続的な消毒の働きがあり、技術が簡単で、成熟した技術であり、操作が簡単で、投入量が正確

発ガン性、催奇性のあるトリハロメタン(THMs)が生じ、処理水に塩素やクロルフェノール臭が漂う。塩素の腐蝕性が強く、運転と管理の面では一定の危険性がある

ウイルスを殺滅する効果がよくない

次亜塩素酸ナトリウム

NaOCl

無毒で、運転や管理に危険性がない。

発ガン性、催奇形の作用があるトリハロメタン(THMs)が生じ、水のpH値を引き上げる。

C12の殺菌効果と同様

二酸化塩素

ClO2

強力な酸化作用があり、トリハロメタン(THMs)が生成しない。投入が簡単かつ便利である。pH値の影響を受けない。

ClO2の運転、管理には一定の危険性があり、現地で生産し、使用しかできない。抽出設備は複雑で、操作管理に対する要求が高い

C12の殺菌効果より優れる。

オゾン

O3

強力な酸化能力があり、接触時間が短く、トリハロメタンが生成せず、pH値の影響を受けず、水中に溶存酸素を増やすことができる。

ClO2の運転管理の面では一定の危険性があり、操作が複雑で、オゾン抽出率が低く、電気の消費量が高く、基本建設に対する投資がかなり大きく、運転のコストが高い。

殺菌とウイルス殺滅の効果がいずれも高い。

紫外線

有害な残留物質や臭い匂いがなく、操作が簡単で、オートメーション化の実現が容易で、運転管理費及び維持費が低い。

電気の消費量が高く、紫外線ランプと石英ケーシングを定期的に交換する必要がある。処理水の水質に対する要求がかなり高く、後続の殺菌の作用がない。

効果がよいが、浮遊物の濃度に対し要求がある。

 

5.2 液体塩素による消毒システム

液体塩素による消毒は病院排水の消毒によく使われる方式の一つである。塩素(Cl2)は強酸化剤と広い殺菌スペクトルの一つで、排水中の細菌とウイルスを効果的に殺滅し、持続的な消毒の働きがある。塩素消毒は薬剤が容易に入手でき、コストがかなり低く、プロセスが簡単で、技術が成熟し、操作が簡単で、投入量が正確で、大型設備が必要ないなどの長所がある。しかし、塩素には毒があり、腐蝕性が強く、運転管理は一定の危険性がある。

塩素は圧縮できる液化ガスで、一般的にボンベ、タンクローリー、タンク車、バードなど圧力容器で積載、運搬しなければならない。

液体塩素による消毒システムは主に塩素貯蔵用ボンベ、塩素添加器、ジェット噴射装置、電磁バルブ、塩素添加パイプおよび塩素添加室、液体塩素の貯蔵室などからなっている。

 

5.2.1 塩素ボンベ

(1) 一般的には、小容量の塩素ボンベを採用してよい。塩素ボンベが一回の使用期間は3カ月以内である。

(2) 単位時間以内にすべての塩素ボンベの塩素の最大排出量は次の規定に従うべきである。

容積40リットルの塩素ボンベ 750g/h 500kgの塩素ボンベ 3000g/h

 

5.2.2 塩素添加器

病院の排水に液体塩素による消毒を行う場合、必ず真空塩素添加器を採用し、塩素添加パイプの排出口を排水中に水没させる必要がある。

排水の中への塩素添加は塩素添加器のジェット噴射器を使って行う。ジェット噴射器は水道水に0.2Mpaの吐出圧力が求められ、ジェット噴射器内に負圧を形成し、塩素を吸い込み、混合したあと塩素添加量まで塩素を投入する。

典型的な病院の排水処理技術における塩素添加方式は2種類がある。それはサイフォン状定比塩素添加と汲み上げ式自動定比塩素添加である。

(1) 病院排水処理場の集水パイプがその処理場の公共水道管あるいは水域の水位より高い場合(一般的に600mmの差が必要である)、サイフォン状定比塩素添加法を採用することができる。

(2) 排水が汲み上げられてこそはじめて処理場外へ排出することができる場合、汲み上げ式自動定比塩素添加方式を採用する。消毒剤添加装置と揚水ポンプを同期運転し、集水槽の水位で排水ポンプの自動稼動を制御し、同時に投薬システムの同期運転を制御する。

 

5.2.3 塩素添加システムのパイプ材

(1) 塩素を輸送するパイプについては電線銅製パイプを選定し、液体塩素を輸送するパイプは塩化ビニール硬質パイプを選定し、バルブはプラスチック隔膜バルブを選定すべきである。

(2) 塩素添加システムの管路に耐腐食の圧力計を設置し、ジェット噴射器の給水パイプに普通圧力計を設置すべきである。

(3) 塩素添加システムに用いられるパイプを外で敷設し、地下に埋められているパイプをあぜ溝内に敷設し、パイプは支えと傾斜度があるべきである。

 

5.2.4 塩素添加室と液体塩素貯蔵室

液体塩素による消毒を行う場合、液体塩素貯蔵室と塩素添加室を設置する必要がある。

(1) 塩素添加室

病院の排水処理に用いられる塩素添加室は病院の全体計画、排出口の位置、環境・衛生に対する要求、風向、保守管理、運搬などの条件に基づいて定められるべきである。

塩素添加室に主に塩素添加器など塩素ボンベ以外の設備を設ける。その中に必要な計量、安全と警報装置を設置する必要がある。塩素添加室のドアを外に向けて開け、防爆ランプ照明装置及びその他の防爆電機・電器を採用し、換気扇を設置し、換気回数を12/時間とする。換気扇を塩素添加室の低い所に設置し、室外の環境を考慮して、人々の活動場所から遠く離れる必要がある。塩素添加室内の電気、パイプ、地面などについては塩素による腐食を防止することを考慮すべきである。

(2) 液体塩素貯蔵室

液体塩素貯蔵室はできるだけ添加場所に近づくべきである。その中にはクレーン(40kgの小瓶を使う場合はクレーンを設けなくてもいい)と台ばかりが必要である。

液体塩素貯蔵室に塩素ボンベを入れる池を設置する必要があり、池は一定の水位を保持し、塩素ボンベが漏えいした場合、迅速に塩素ボンベを池の中に押し投げなければならない。

直接室外に通じる液体塩素貯蔵室のドアを外に向けて開け、換気設備を設置し、換気口は部屋の床から400mm離れるところに設けなければならない。照明は防爆ランプ器具を採用し、安全と塩素警報装置を設置する。

 

5.2.5 適用範囲

1、液体塩素による消毒は人口が密集している地域における病院と小規模病院の排水消毒に適用しない。人口が密集している地域から遠く離れ、かつ規模がかなり大きく(1000ベッド以上)、管理レベルも高い病院の排水処理システムに適用することができる。

 

2、塩素消毒では残留塩素が高すぎて、地表水や水域内の生物の死亡をもたらすことがあるため、病院排水が地表水域に流入する時、脱塩素措置を講じるか、または塩素消毒を慎重に採用すべきである。

 

5.2.6 運転管理

1、塩素添加器を使用しないまま直接排水中に塩素を添加することを厳禁する。

 

2、液体塩素用タンクローリーとボンベによる包装。塩素の包装量:ボンベの場合その重量は1.25kg/L以下でなければならず、タンクローリーの場合、その重量は1.20kg/L以下でなければならない。

 

3、操作室あるいは塩素添加室の入り口において使用が便利でしかも著しい標識がある道具箱(ツール・ボックス)、補修道具、薬品及び防毒マスクなどを設置する必要がある。

 

4、塩素ボンベを台ばかりあるいは塩素量表示器に置き、小瓶を縦に置き、ボンベを横にしながら固定させ、転がしてはならない。

 

5、並列して並ぶ場合は、塩素ボンベの予備用ボンベを準備し、自動あるいは手動交換装置を通じて新たな塩素ボンベを取り換える。

 

6、塩素ボンベと塩素注入器は、暖房、日光、裸火を避ける必要がある。正常な塩素供給を保障するため、塩素ボンベ部屋の室内温度は15℃を維持すべきである。

 

7、液体塩素の運送、貯蔵はGB11984に従って実施する。

 

5.3 二酸化塩素による消毒

二酸化塩素は高効率の酸化剤、消毒剤と漂白剤の機能を持っている。強力酸化剤としてその酸化した物質の中に有機塩化物がなく、消毒剤として、広域スペクトルの性格をもつ消毒効果がある。

二酸化塩素は必ず現場で作られなければならない。現場で二酸化塩素を作る仕方は主に化学的方法と電解法である。

 

1、化学的方法で作る二酸化塩素による消毒技術は塩素酸ナトリウム、亜塩素酸ナトリウム、次塩素酸ナトリウム、塩酸などを原料とし、化学反応器を通じて化学反応を発生させ、二酸化塩素気体を生成し、水流発射器を通じてそれを混合し、二酸化塩素の水溶液を形成したあと、消毒を行った排水の中に送られて、消毒接触槽に入ることである。

 

2、電解法によって調合される二酸化塩素による消毒技術は飽和食塩水を原料とし、電解で二酸化塩素、塩素、過酸化水素、オゾンからなる消毒に用いる混合気体が生成する。混合気体の共同作用で広域スペクトルの殺菌力を持つようになり、消毒効果は単一消毒剤よりもはるかに優れている。

 

5.3.1 工事の設計

1、化学的方法で作る二酸化塩素による消毒技術

(1) 二酸化塩素による消毒システムの設計とジェネレーターのタイプの選定は病院排水の水質、水量と処理の要求に基づき確定し、また必要に備えることを考慮する。

(2) 原料が強酸化性あるいは強酸化学製品であるため、分けて貯蔵室で安全に保管することを考慮しなければならない。貯蔵量は1030日間の使用量である。

(3) 二酸化塩素の溶液濃度は0.4%以下でなければならない、その注入量は排水量に基づき一定の割合を確定するかあるいは残留塩素量によって自動制御する。

(4) 二酸化塩素に対する監視・測定、警報と換気装置を設計する必要がある。

 

2、電解法で作られる二酸化塩素による消毒技術

(1) 電解法で作られる二酸化塩素による消毒装置は主に電解タンク、電源、吸引ポンプと水流発射器からなっている。電解タンクに用いられる直流電源は6V12Vである。

(2) 電解法で二酸化塩素を作る消毒設備に用いられる塩溶解装置は一般的には発生器とワンセットになるが、二酸化塩素が消毒に用いる混合気体なので、一定の割合で塩素を注入できるように溶液箱を設けなければならない 。

(3) 二酸化塩素は水流発射器から発射され、水の中に溶かされたものであるため、設備間に十分な圧力のある水道水が必要である。水圧が0.2Mpa未満の場合、パイプポンプの設置が必要である。

(4) 水素排出管の設計に注意する必要があり、運転過程において生成する爆発性気体を適時に排除する。

 

5.3.2 適用範囲

1、二酸化塩素による消毒は人口が密集している地域および大規模の病院の排水の消毒に用いられてはいけない。人口集中居住区を遠く離れる、規模がかなり小さな病院の排水処理システムに用いられることができる。

 

2、空気中と水中における二酸化塩素の濃度は一定の程度に達すれば、爆発が発生する可能性があるため、その化学的方法は管理レベルがかなり高い病院の排水処理システム系統に適用する。

 

3、化学的方法は規模が500ベッド以下の病院の排水消毒処理システムに適用する。

 

4、二酸化塩素による消毒では残留塩素が高すぎて地表水系の水生生物の死亡をもたらすことができるため、病院の排水が地表水系に流入する場合、脱塩素の措置をとるかあるいは二酸化塩素による消毒を慎重に行わなければならない。

 

5.3.3 運転管理

1、二酸化塩素の活性化液体が不安定であるため、現場でそれを調合し、用いるべきである。

 

2、溶液を調合する時、塩基物質あるいは有機物と混和してはいけない。

 

3、注入量は実際的な水質と量の実験によって確定される。

 

5.4 次塩素酸ナトリウムによる消毒

次塩素酸ナトリウムによる消毒は商品類の次塩素酸ナトリウム溶液あるいは現場で作られる次塩素酸ナトリウム溶液を消毒剤とし、溶解後に生成した次亜塩素酸の水中の病原菌に対しよい殺滅効果を利用し排水の消毒を行う。

 

1、次塩素酸ナトリウム発生器

食塩水(または海水)の電解法で次塩素酸ナトリウムの水溶液を準備する。この発生器の利点は構造が単純で、オートメーション化の程度が高く、電気消費が低く、塩の消費量が小さく、作られた次塩素酸ナトリウムは10%~12%(有効な塩素含有量)に達することができることである。その問題点は電極の表面にカルシウムやマグネシウムなどの沈殿物が発生し、常に電極をきれいに洗わなければならないことにある。

商品次塩素酸ナトリウム溶液の有効な塩素含有量は10%12%で、次塩素酸ナトリウムは薄い黄色の透明な液体で、塩素と同じな特殊な匂いがある。

 

2、漂白剤と高度さらし粉による消毒

白い粉末状で強烈な匂いがする漂白剤(Ca(OCL)2)は、化学的性質が不安定で、分解しやすく、大部分の有機色を酸化、退色させるかあるいは漂白することができる。

高度さらし粉はより純度の高い次塩素酸カルシウムで、有効な塩素含有量は65%70%に達し、かなり安定した塩化剤である。、よく密封される場合、約1年間の長い期間にわたって保存することができる。 高度さらし粉を病院排水に対する消毒処理に用いる場合、粉剤を直接に病院排水の中に注入することができる。これは乾式注入法をとることができれば、高度さらし粉を水中に溶解させて溶液をつくって排水の中に注入するという湿式注入法をとることもできる。もう一つの方法は高度さらし粉を錠剤に作って消毒装置で注入することである。

 

5.4.1 工事の設計

1、付属建築物と設備

次塩素酸ナトリウム発生器で消毒を行う排水処理場は次塩素酸ナトリウム発生器のサイズと付属設備に対する要求に基づいて配置されるべきである。普通は専用塩液の調合室と次塩素酸ナトリウム発生器設備室が必要である。塩液調合室と次塩素酸ナトリウム発生器設備室は二つの部屋に分かれる必要がある。

 

2、主な技術パラメーター

(1) 排水の水質、水量、処理レベルに基づき塩素注入量を計算し、塩素注入量に基づいて次塩素酸ナトリウム発生器のサイズと台数を選定し、最後は塩の使用量と貯留量を計算する。

(2) 排水量は1日の最高排水量に基づき計算し、塩水槽は1224hで設計を行う。

(3) 次塩素酸ナトリウム溶液の貯留槽は816hによって設計を行う。

 

3、次塩素酸ナトリウムの注入・調合

次塩素酸ナトリウム発生器によって生成した次塩素酸ナトリウム溶液を貯留槽内に貯蔵し、サイフォン式注入法をとって自動的に注入するかあるいは汚水ポンプと連動して注入することができる。注入管、電磁バルブ、流量計を通じて溶液を汚水槽及び排水管の中に注入する。

 

4、高度さらし粉の注入

(1) 高度さらし粉の湿式注入システムには溶解槽と注入・調合槽を設ける必要がある。

(2) 一般的にはプラスチックで溶解槽と注入・調合槽を作り、溶解槽に攪拌器を設ける必要がある。一般的には攪拌器を2つ設け、注入・調合槽を1つ設け、沈殿物を下水道に排出させる。排水処理量と投薬量に基づき、薬剤溶解槽と注入・調合槽の大きさを計算し、確定する。

 

5.4.2 適用範囲

 

1、次塩素酸ナトリウムによる消毒は人口が密集している区域と大規模病院の排水の消毒に適用しない。人口集中居住区を遠く離れている、規模がかなり小さな病院の排水処理システムに適用できる。

 

2、高度さらし粉、漂白剤は経済が発達していない地域におけるベッド数300以下の小規模病院の排水消毒処理システムに適用できる。

 

3、電解法次塩素酸ナトリウム発生器は管理レベルががかなり高い病院の排水消毒処理システムに適用する。

 

4、二酸化塩素による消毒では残留塩素が高すぎて地表水系の水生生物の死亡をもたらすおそれがあるため、病院の排水が地表水系に流入する場合、脱塩素の措置をとるかあるいは二酸化塩素による消毒を慎重に行わなければならない。

 

5.4.3 運転管理

1、次塩素酸ナトリウム溶液の貯留槽は腐食に耐えられる構造であるべきであり、ポリ塩化ビニール板あるいは強化プラスチックで作られなければならない。

 

2、次塩素酸ナトリウム溶液で消毒を行う場合、必ず保存条件に注意しなければならず、有効塩素の減衰状況を把握するため、その有効塩素含有量について分析を行い、化学検査を行い、毎回の最適化した貨物運輸量とその周期を定め、塩素の流失を減らす。

 

3、商品次塩素酸ナトリウムは21℃で直射日光を避けて貯蔵する必要がある。

 

4、乾燥し、涼しく、換気のよい倉庫に漂白剤を貯蔵し、日照りや雨に遭うことを防止し、火種と熱源から遠く離れるべきで、有機物、酸、還元剤と共存してはいけない。

 

5、高度さらし粉を溶解槽に置いて水を注入し、1%5%の有効塩素含有量の溶液を調合し、それを静置させ、上澄液を利用して添加する。毎日12回調合する。

 

5.5 塩素消毒に用いられる接触槽

1、病院排水に対する消毒は運転方式から見て連続型消毒と間欠型消毒の二つの方式に分類することができる。

 

2、接触消毒槽の容積は接触時間と汚泥沈殿の要求を満たさなければならない。伝染病院排水の接触時間は1時間30分以上でなければならず、総合病院排水の接触時間は1時間以上でなければならない。

 

3、連続式消毒接触槽の有効容積は排水部分の容積と汚泥部分の容積の和である。

 

4、間欠式消毒を行う場合、接触槽の全体有効容積は交替作業の回数、消毒の周期に基づいて確定される必要がある。普通は調整槽の容積の2分の1である。

 

5、接触消毒槽は普通二つの格子に分かれ、一つの格子の容積は総容積の半分である。槽内に導流板を設ける必要がある。導流板の間隔距離について水量、維持管理所要スペースに応じて確定されなければならない。普通は600700mmでよい。接触槽の長さと幅の比例は20:1以上でなければならない。接触槽の出口にサンプリング取得口を設けなければならない。

 

6、設計を行う時、選定した処理プロセスの実際の運転状況および最も不利な状況に基づいてそれを組み合わせるべきである。設計上の要求を満たすため、実際接触時間をチェックする必要がある。

 

5.6 塩素消毒の設計における要点

塩素消毒による排水処理プロセスを採用する場合、その設計上の塩素注入量は下記のデータによって確定されることができる。

 

1、液体塩素消毒システムは「室外排水に関する設計基準」GBJ14-87の関連章節を参考にして設計を行う。

 

2、処理効果を強化する一次処理における放流水の設計上の塩素注入量は有効塩素量で計算し、普通は30-50mg/Lである。

 

3、参考として二次処理における放流水の設計上の塩素注入量は普通10-15mg(有効塩素)/Lである。

 

4、その他の方法を採用して排水を消毒する場合、具体的な水質に基づいてその設計上の添加量を定めなければならない。

 

5、注薬装置は1台稼動、1台予備として少なくとも2セットを用意しなければならない。

 

6、塩素注入量は参考値で、運転中、残留塩素量および実際の水質、水量の実験に基づきその注入量を確定する。

 

5.7 オゾン消毒

オゾンの分子式はO3で、特殊な強い臭味があり、世界で公認されているグリーン環境保全型殺菌消毒剤である。オゾンは水中で酸化能力が極めて強い単原子酸素(O)、水酸基(OH)が発生し、水酸基(OH)は疾病を招く各種の微生物に対しきわめて強い殺滅の働きがあり、単原子酸素(O)が強力な酸化能力をもっているため、各種のウイルス、細菌に対する殺滅能力がある。

オゾン消毒は反応が速く、添加量が少なく、適応力が強いという特徴がある。PH5.69.8で、水温は037℃の範囲以内で、オゾン消毒は性能が安定し、2次汚染がなく、水の物理と感官の性質を改善することができ、脱色、脱臭の働きがある。短所はが持続的な消毒の働きがなく、現場で生産し、現場で使用しかできない。そのため、オゾン消毒法の装備費と電気消費量がかなり大きい。

オゾン調合法にはコロナ法、紫外線法、化学法、放射線法などが含まれており、工事では普通コロナ法を採用する。

 

5.7.1 工事の設計

1、オゾンによる病院排水処理場でエアコンプレッサー機械室、オゾン発生器の設備室と操作室を設ける必要がある。エアコンプレッサー機械室にエアコンプレッサーを設置し、エアコンプレッサーは振動と騒音を防止しなければならない。オゾン発生器の設備室に設備の検査・維持に用いるスペースを別にとって置く必要がある。寒い地域でオゾン接触塔を室内に設置し、排気管を設けて処理後の廃ガスを室外に排出させる。

 

2、病院排水の消毒技術の主なパラメーターは5-2によって示されている。

 

5-2 病院排水の消毒技術の主なパラメーター

項目

一次処理の放流水

二次処理の放流水

 オゾン添加量(mg.L-1

    3050

  1020

接触時間(分)

    30

  515

大腸菌の除去率(%)

    99.99

  99.99

 

3、オゾン発生器を選定する時、排水の水質と処理技術によってオゾン添加量を確定し、さらにオゾン添加量と単位時間内に処理する水量によってオゾンの使用量を確定し、1時間当たりのオゾン使用量によってオゾン発生器の台数とサイズを選定する。

 

4、オゾンと排水の接触方式は普通バブル法を採用する。バブルの分散が小さければ小さいほどオゾンの利用率が高くなり、消毒の効果もよりよくなる。そのため、空気と水の混和効果のよいオゾン吸気装置を選定する必要がある。

 

5、オゾンシステムのパイプ装置に防腐と密封法で処理を行う必要がある。

 

6、オゾンの設備室に換気装置を設け、換気機を地面に近いところに据え付けなければならない。

 

7、技術の最終段階において廃ガス処理あるいは廃ガス回収装置の設置が必要であり、反応のあと排出された廃オゾンガスに対し分解、破壊あるいはリサイクルを実施し、排出基準に達するようにしなければならない。

 

5.7.2 適用範囲

1、二次処理を採用する病院の排水について、できるだけオゾン消毒を採用したほうがよい。これによって、オゾン添加量を減らし、設備の投資費と運転費用を引き下げることが可能となる。

 

2、投資と運転費用がかなり高いため、管理レベルがかなり高い伝染病院と総合病院の排水処理に適用する。

 

5.7.3 運転管理

1、オゾンは人体に対し毒性があるものであるため、国が規定した大気中の許容濃度は0.2mg/m3である。

 

2、オゾンは強酸化剤として、濃度が高ければ高いほど接触物に対する損害が大きくなるため、それを使用する際注意が必要である。

 

3、これを使用する時、オゾンの殺菌作用に影響を及ぼす要素を制御する必要がある。その中には温度、相対湿度、有機物、pH、水の清濁度、水の色度などが含まれている。

 

4、オゾンが発生する過程において、放電の電極がショートしないように注意しなければならない。

 

5、オゾン発生量は電圧、吸気量、吸気圧力の影響を受ける。

 

6、オゾンの添加量と残留オゾン量は消毒を行うときに重要な役割を果たしているため、使用量に注意しなければならない。

 

5.8 紫外線消毒

消毒に用いられる紫外線はC波の紫外線で、その波長範囲は200275nmで、殺菌の効果が最も強いC波バンドは250270nmである。紫外線消毒技術は、特殊に設計した高効率、高強度と長い寿命をもつC波バンド紫外線光発生装置を利用して生じた強い紫外線光で水流を照射し、水中にある各種の細菌、ウイルス、寄生虫、水藻とその他の病原体に一定量の紫外C波光の輻射を受けさせた後、その細胞組織中のDNA構造が破壊されて活性を失ってしまい、これによって、水中の細菌、ウイルスとその他の病原体は殺滅され、消毒、殺菌、浄化の目的に達する。紫外線による殺菌はスピードが速く、効果がよく、いかなる2次汚染も発生しないため、世界で新世代の消毒技術に属する。しかし、これはよい透視性を保証するため、水中の浮遊物の濃度を低減させることが要求されている。

 

5.8.1 工事の設計

1、紫外線消毒を採用する場合、処理水中の浮遊物の濃度が10mg/L以下が求められている。この条件の下の推奨照射強度は25-30μW/cm2、照射時間は10s以上である。

 

2、紫外線消毒システムは開放型あるいは密閉型を採用することができる。相対的に言えば、開放型は封閉型より監視・維持しやすく、水流に対する抵抗力が小さい。

 

3、紫外線システムには洗浄設備が含まれている。病院の排水では自動洗浄装置を採用しなければならない。

 

4、紫外線システムが病院排水を処理する時排出されたガスに対する消毒に用いられる場合、循環式紫外線空気消毒装置を採用する。

 

5、紫外線ランプが回収されなければならない。

 

5.8.2 適用範囲

1、放流水の浮遊物の濃度が10mg/L以下の排水処理システムは紫外線消毒法を採用することができる。

 

2、ある水域に排出されるなどのような特殊な要求がある状況の下で、紫外線消毒法を採用することができる。

 

5.8.3 運転管理

1、紫外線光で人を照射してはならない。損傷を引き起こさないように目の防護にも注意が必要である。

 

2、紫外線光を使用する場合、紫外線ランプの輻射度値について測定を行う必要である。

 

3、紫外線ランプについて、新しいランプの輻射強度は90uw/cm2以上でなければならない。使用中の紫外線の輻射強度は70uw/cm2以上でなければならない。すべての70uw/cm2以下のものはランプを適時に取り替えなければならない。

 

4、紫外線消毒の最も適当な温度範囲は2040℃で、温度が高すぎるまたは低すぎるならば、消毒の効果に影響を及ぼすことになる。

 

5、紫外線ランプの表面の清潔を維持すべきである。普通は2週間ごとにアルコールをつけた綿ボールでそれを一回拭いて、ランプの表面にほこりや油あかがある場合、適時にそれを拭く必要がある。

 

第6章  病院排水処理システムの汚泥・廃ガスに対する処理技術

 

6.1 病院の汚泥処理

 

6.1.1 汚泥の分類と汚泥生成量

1、汚泥は技術によってセプティックタンクの汚泥、最初の沈殿汚泥、余剰汚泥、化学(凝集)沈殿汚泥、消化汚泥などに分かれている。   

 

2、病院の排水処理の過程において生成した汚泥量は原水の浮遊物および処理技術と関係がある。病院の排水処理の汚泥生成量は表6-1に示している。

 

6-1 汚泥生成量の平均値

汚泥の源

(L/.d)

総固

(g/.d)

含水量

%

     汚泥の体積

(L/.a)

(L/.a)

第1沈殿池

54

9295

0.681.08

249395

2沈殿池

31

9798.5

1.042.07

380755

凝集沈殿

6675

9397

1.072.20

390840

 

3、セプティックタンクの汚泥は病院の医療関係者と患者から排出したし尿であり、汚泥生成量はセプティックタンクの清掃周期と1人当たりの1日のし尿排出量によって決まる。1人当たりの1日のし尿排出量は約150gである。

 

4、半年ごとに放射性排水の処理に用いられるセプティックタンクあるいは処理槽を一回清掃し、清掃前にその放射性物質の基準達成状況を監視・測定してこそはじめてそれを処理することができる。

 

6.1.2 病院の汚泥処理技術

汚泥処理技術は汚泥に対する消毒と汚泥脱水を主とするものである。水処理技術によって発生した余剰汚泥に対し、石灰あるいは漂白剤を消毒剤として添加し、消毒を行う。汚泥生成量が非常に少なければ、セプティックタンクに流入した消毒後の汚泥は貯蔵することができる。汚泥生成量が多くなると、消毒後の汚泥に脱水処理を行ったあと密封して保存しておき、危険廃棄物として場外へ運び、焼却処理を行う必要がある。

 

6.1.3 汚泥の消毒

1、まず消毒槽あるいは貯蔵槽で汚泥の消毒を行い、消毒処理槽あるいは汚泥貯蔵槽の容積が24時間の汚泥生成量より大きく、1m3以上でなければならない。汚泥の注薬消毒を行うため、汚泥槽の中に攪拌を行う措置をとる必要がある。

 

2、湿汚泥の生成量が毎日2m3以下の病院排水処理システムでは消毒後の汚泥はセプティックタンクに送られる。そのとき、セプティックタンクの容積に対しこの部分の汚泥生成量を考慮すべきである。汚泥生成量が毎日2m3以上の病院排水処理システムでは消毒後の汚泥の脱水を行うことができる。

 

3、汚泥消毒を行う最も主要な目的は病原菌を殺滅し、2次汚染を避けるためである。化学消毒法でそれを達成することができる。化学消毒法は常に石灰と漂白剤を添加するものである。

1)1リットル当たりの汚泥に約15gの石灰を添加し、汚泥のpH11-12に達させ、汚泥を存分に攪拌したあと30-60minの接触時間を保ち、さらに7日間以上に保管する。

2)漂白剤の添加量は汚泥生成量の約10-15%である。

3)条件がある地域では紫外線による輻射で消毒を行うことができる。

 

6.1.4 汚泥の脱水

1、汚泥脱水の目的は汚泥の含水率を低減させるためである。脱水過程において密封及び排ガス処理を考慮しなければならない。

 

2、汚泥脱水は遠心脱水機を採用する。遠心分離前の汚泥に有機薬剤または無機薬剤を添加して化学的調合を行うことは一般的である。

 

3、脱水後の汚泥は密閉して保管し、運送する必要がある。

 

6.1.5 汚泥の最終処分

国家環境保護総局の危険廃棄物に対する分類に基づき、汚泥は危険廃棄物の範囲に属するものであるため、医療分野における廃棄物処分への要求に基づきそれを集中的に焼却しなければならない。

 

6.2 廃ガス処理プロセスの選定

 

6.2.1 プロセス

1、ウイルスが病院の水処理に用いられる構造物の表面から大気中へ揮発することによる2次汚染を防ぐため、水処理槽をカバーで密閉し、カバーに吸気口と吐気口を設置し、自由に拡散する状態にあるガスを回収する。

 

2、ガスをパイプに移動させ、ウイルスを阻止、ろ過、吸着、輻射、殺滅することができる設備の中に指向流入させ、効果的な処理を行ったあと大気中に排出する。

 

3、廃ガス処理ではオゾン、過酸化酢酸、塩素消毒剤、紫外線、高圧電界、ろ過、吸着、光触媒消毒処理を採用して空気を通じて散布するウイルスを効果的に殺滅する。

 

6.2.2 設計の要点

1、局部換気の原則に則って設計する。有害ガスの放出状況に応じてシールカバーを優先的に考慮する。

 

2、作業の必要に応じてスクリーン、汚泥を排除する場所に開口型カバーを設置する必要がある。

 

3、ベンチレーターは遠心式を選定し、ガス排出の高さは15m

 

4、異なる処理法の要求に基づきベンチレーターの流量と圧子を選定し、酸化型消毒剤を採用する状況に対応し、ベンチレーターと管材は防腐材の利用を考慮する必要がある。

 

第7章  放射性廃水の処理技術

 

7.1 放射性廃水の排出源

放射性廃水は主に診断、治療を受ける患者が放射性同位体を服用するまたはそれを注射して排出したし尿、同位体を別々に詰める容器、杯や皿及び実験室の洗濯水、トレーサ化合物などから排出された放射性廃水である。

 

7.2 放射性廃水の水質、水量、排出基準

 

7.2.1 放射性廃水の濃度範囲は3.7×102Bq/L3.7×105Bq/Lである。

 

7.2.2 廃水量は100200L/ベッド.dである。

 

7.2.3 病院の放射性廃水について新しく制定された「医療機構の汚染物排出基準」の規定を執行し、放射性排水排出口において全α<1Bq/L、全β<10Bq/Lを監視・測定する。

 

7.3 放射性廃水システムと腐敗槽の設計

 

7.3.1 放射性廃水については、単独の回収システムを設け、放射性物質を含む生活廃水と試験用洗浄廃水に区分して回収し、放射性廃水を回収するパイプは普通ステンレスパイプあるいはプラスチックパイプのような耐腐食性の特殊パイプを選定する必要がある。

 

7.3.2 放射性試験用洗浄廃水は直接に減衰槽に送られることができ、し尿等生活廃水はセプティックタンクあるいは排水処理池で浄化処理を行ったあと改めて減衰槽に送られなければならない。

 

7.3.3 減衰槽はベッド数、水量の設計によって選定される。

 

7.3.4 使った同位体の種類とその強度によって減衰槽を設計し、減衰槽は欠間式あるいは連続式を採用することができる。

 

7.3.5 間欠式減衰槽は多格形の間欠排出法を採用し、連続式減衰槽内に導入片を設け、推流式排出を行う。減衰槽の容積は最も長い半減期の同位体の10の半減期によって計算するかあるいは同位体の減衰公式によって計算する。

 

7.3.6 減衰槽は浸出、腐食を防止する必要がある。

 

7.4 監視・測定と管理

 

7.4.1 廃水が排出される前に間欠減衰槽に対し監視・測定を行い、連続式減衰槽に対し毎月一回に監視・測定を行う。

 

7.4.2 放射性排水を回収し、処理するセプティックタンクあるいは処理池を半年ごとにきれいに掃除し、掃除前に放射性の基準に達するかどうかに対し監視・測定を行ったあとそれを処分しなければならない。

 

第8章  監視・制御設備と計器

 

8.1 病院の排水処理設備

病院の排水はその排出源と成分が複雑で、その中に病原性微生物、有毒有害な物理化学的汚染物と放射性汚染などが含まれており、空間汚染、急性伝染と潜伏性汚染などの特徴をもっているため、効果的な処理を行わなければ疫病を拡散する重要なルートとなると同時に深刻な環境汚染を招くことになろう。

病院排水の伝染性にかんがみて、従業員の現場との接触を少なくし、伝染の機会を減少するため、伝染病院の排水処理プロジェクトに対しより高いレベルをもつ設備でそれを制御する必要がある。

 

8.2 オンライン計器測定の配置原則

オンライン計器の配置については資金の制限と技術の必要によって総合的に考慮しなければならない。

 

8.2.1 病院の排水処理場は出入口でオンライン残留塩素測定計器と流量計を据え付ける必要がある。

 

8.2.2 液体塩素による消毒を採用する場合、液体制御計を設けて消毒に用いられる排水の液位及び塩素溶液の液位を指示、警報、制御する。それと同時に塩素漏れを防止する警報装置を設ける必要がある。

 

8.2.3 流量計は超音波流量計あるいは電磁流量計を選定するほうがいい。

 

8.2.4 病院の規模に基づき、400ベッド以下の病院排水処理プロジェクトでは液位制御計器しか設けなくてもよく、液位制御計は浮きボール式、超音波式あるいは電気容量式液位の信号スイッチを採用することができる。400ベッド以上の病院排水処理プロジェクトでは液位制御器のほか、液位測量器を設ける必要がある。液位測量器は超音波式あるいは電気容量式の液位測量器を選定することができる。

 

8.2.5 二次処理技術を採用する条件がある病院では、溶解酸素測定器とPH測定器などの計器を設置することができる。

 

8.3 自動制御の内容と方式

プロセス、工事の規模と管理レベルに基づいて自動制御のレベルを確定すべきで、主要な自動制御の内容は次の通りである。

 

8.3.1 水位に対する自動制御と消毒剤の添加による自動制御は自動制御の重要な内容である。消毒剤の添加量はライオン残留塩素測定器で測定した結果によってそれを自動的に制御し、調整する。

 

8.3.2 電動グリル式掃除機と好気性曝気自動制御はプロセスの運転の要求に基づいて、時限方式で自動的に開閉することができる。

工事規模の大きさに基づいて、資金額と伝染性の相違によって異なる監視・制御の方式を確定する。次のいくつかの異なる監視・制御方式は、工事設計のために参考を提供する。

 

1、現場制御方式(A)電気制御箱と現場の押しボタン箱を利用してそれを制御し、オンライン測定計器を設けず、水位信号スイッチだけ設け、水位信号スイッチを利用して吸引ポンプを自動的に開閉する。

 

2、普通集中監視制御方式(B)は二つの方式に分かれている。

1)主電気制御タンクを利用してそれを集中的に監視・制御し、単独集中監視制御タンク(B-1)は別に設置しない。

2)単独集中監視・制御装タンク()(B-2)を設ける。

 

3PLC監視・制御方式(C)は二つの方式に分かれている。

1)主電気制御タンク内にPLC制御装置(C-1)を設置し、PLC制御機は設備の自動制御に用いられ、各種の装置は主電気制御タンクで集中的に制御を行う。

2)単独集中監視制御装タンク(C-2)を設ける。

 

4、コンピューターによる監視制御方式(D)。小型PLC制御装置とマイコンを利用してこれを集中的に監視・制御する。この方式は規模がかなり大きく、技術が複雑で、維持、管理の条件を備えたプロジェクトに適用する。

 

8-1    監視・制御方式の選定

プロジェクトの規模

プロセス

 監視・制御方式

備考

200ベッド及び200ベッド以下

物理化学的プロセス

監視・制御方式A

 

生物化学的プロセス

監視・制御方式AあるいはB-1

 

伝染病がある排水

監視・制御方式B-1

 

250400ベッド

物理化学的プロセス

監視・制御方式B-2あるいはC-1

 

生物化学的プロセス

監視・制御方式C-1あるいはC-2

 

500800ベッド

物理化学的プロセス

監視・制御方式C-2

 

生物化学的プロセス

監視・制御方式C-2

 

生物化学的プロセスがある伝染病院

監視・制御方式C-2あるいはD

 

8.4 制御室の設計に対する要求

 

8.4.1 規模がかなり大きく、技術がかなり複雑である病院の排水処理プロジェクトに対し単独集中制御室を設置するかあるい主電気制御タンク部屋(配電室)との共用を採用すべきである。

 

8.4.2 単独制御室の面積について普通1220m2以内に制限する。コンピューターによる監視制御室の場合、面積は1520 m2以内で、静電気を防止する専用床板を張り、室内を少し飾り付ける必要がある。

 

8.4.3 伝染病院の制御室と処理装置現場を分離させ、操作者と現場の接触を減少しなければならない。

 

第9章  病院の排水処理場の建設に対する要求

 

9.1 処理場の選定、安全間隔、安全隔離に対する要求

処理場の選定は病院の全般的な計画、排出口の位置、衛生環境に対する要求、風向、工事地質及び維持管理、運輸などの要素に基づいて確定されなければならない。

 

9.1.1 病院排水処理に用いられる構造物は病院建築物の現地の夏季の主導的な風向の風下に設置されなければならない。

 

9.1.2 病院の排水処理施設は病棟、住民区などの建築物と一定の距離を保ち、緑化防護ベルトあるいは隔離ベルトを設けなければならない。

 

9.1.3 排水処理場の周りに塀あるいは密封施設を設けなければならない。

 

9.1.4 施工、運転、維持に便利を与えるため、排水処理場に拡張可能な場所を残しておく。

 

9.1.5 排水の放出と汚泥の貯留、運搬に便利を与えるため、排水処理場に便利な交通、輸送、水道と電気の条件を整える必要がある。

 

9.1.6 伝染病院および伝染病棟がある総合病院の排水処理場について、その生産と管理に用いられる建物と生活施設を集中的に配置し、位置と向きを合理的に設けるように努め、処理用構造物や建築物を厳格に分離させる必要がある。

 

9.2 処理構造物と建築物の設計に対する要求

 

9.2.1 処理構造物、建築物及び主要な設備は2組に分かれて、1組ごとに50%の負荷によって計算すべきである。

 

9.2.2 処理構造物、建築物に対し、腐食、浸出を防止する措置を講じるのは処理の効果を確保し、安全かつ丈夫で、操作が便利で、操作者の労働保護に有利である。

 

9.2.3 排水処理構造物に廃ガス施設を設置し、放流水に対し回流処理を行う必要がある。

 

9.2.4 寒い地区で処理用構造物に対し、抗凍措置をとる必要がある。暖房を使う時、処理構造物の室内温度を5℃の基準で設計し、薬注室、検査室と宿直室などの室内温度を15℃で設計することができる。

 

9.2.5 高架処理構造物に適した手すり、滑り止め台、避雷針などの安全措置をとる必要がある。

 

9.2.6 排水処理場の排出は一般的に重力排出を採用し、必要な場合、排水ポンプステーションを設けることができる。

 

9.3 排水処理場の付属施設と関連要求

 

9.3.1 排水処理場を設計する時、総体計画に基づいて空地を適切に置いておかなければならない。

 

9.3.2 病院の規模と具体的な条件に基づいて、排水処理場に宿直室、化学検査室、制御室及び問い合わせ電話を設ける必要がある。

 

9.3.3 必要によって、排水処理場の中における適切な場所で汚泥、固形廃棄物、医療廃棄物を積み置く場所を設けることができるが、以上のゴミに対し厳格な密封措置をとらなければならない。

 

9.3.4 処理場に必要な計量、安全、警報装置を設ける必要がある。

 

9.4 病院の排水処理場の費用に対する分析

病院の排水処理場で採用される処理技術に基づいて、基本建設の費用を計算し、処理場のエネルギー消費、薬品消費量、労働者の給料や福利、維持費及びその他の費用に基づいて運転費用を計算する。

 

9.4.1 基本建設の費用

病院の所在地区、建築の形式、排出先、規模、プロセスの相違に基づいて、制御の指標を参考にして、病院の排水処理における各種技術の基本建設の費用を計算する。

各種技術の基本建設費用は表9-1を参照してください。

 

9-1 各種技術における基本建設の費用表

 

基本建設の費用(元m3

処理の効果を強化する一次処理

    9001500

2次生物化学処理  活性汚泥法

          接触酸化法

          曝気生物ろ過槽

    12002000

    12002000

    20002500

小型メタンガスセプティックタンク

    10001500

注釈       基本建設費用計算に関する主要な技術

     効果を強化する一次処理には調節、混和・集凝、沈殿、消毒が含まれている。

     2級生物化学的処理には調節、生物化学的処理、消毒が含まれている。

     小型メタンガスセプティックタンクにはメタンガスセプティックタンクと消毒が含まれている。

 

9.4.2 運転費

新規建設された病院としてそのコストを計算し、処理場の投資、エネルギー消耗、薬剤消耗、労働者の給料や福利費用、維持費及びその他の費用に基づき、また既存処理場のデータを参考にして運転費を計算する。

各種技術の運転費が表9-2を参照してください。

 

9-2  各種技術の運転費

 

運転費(元m3

処理効果を強化する一次処理

   0.51.0

二次生物化学的処理 

          

          

 

活性汚泥法(SBR)

 

   1.01.5

接触酸化法

   1.01.5

曝気生物ろ過槽

   1.21.8

生物膜法

   1.52.0

メタンガスセプティックタンク

   0.20.5

 

9.5 緑化

 

9.5.1 病院排水処理場を緑化しなければならず、環境を美化するため、草花を栽培することができる。

 

9.5.2 臭気をなくし、送風機の騒音が患者あるいは住民への妨害を少なくするため、病院排水処理場と病棟あるいは居住区の間で、できるだけ臭気を吸収し、空気を浄化する働きのある高い緑化隔離ベルトを設ける。

 

9.5.3 病院排水処理場の衛生作業は非常に重要である。蚊やハエが繁殖しやすいのは排水処理場の特徴であるため、効果的な措置をとってそれを防止しなければならない。

 

10章  病院の排水処理プロジェクトの設計、整備、検収

 

10.1 プロジェクトの設計

 

10.1.1 病院排水処理プロジェクトの設計部門は国の環境工程特定資質を持つ必要があり、プロジェクトの設計案は関連部門の審査を受けなければならない。

 

10.1.2 「給排水設計基準」と「給排水設計ハンドブック」の関連規定を参考にして病院排水処理プロジェクトを設計しなければならない。

 

10.1.3 病院の排水処理装置については環境保護製品の認証を受けた環境保護設装置を優先的に選定する必要がある。

 

10.2 プロジェクト建設と検収

 

10.2.1 病院の排水処理プロジェクトの土木建築、据え付けの質は国の工事検収基準に合致しなければならない。

 

10.2.2 設計の要求に基づいて病院の排水処理施設を整備する。

 

10.2.3 設計図に基づいて病院の排水処理プロジェクトの計器、設備、給排水パイプ工事を施工するかどうか。

 

10.2.4 消毒設備は正常に運転するかどうか。負荷で試運転して合格になったあと、その汚染防止能力は病院のニーズに適応するかどうか。

 

10.2.5 スペア・パーツ、安全施設がそろっているかどうか。

 

10.2.6 病院の排水処理施設の操作要員をトレーニングしながら、職場の操作規定とそれ相応の規則制度を健全化する。

 

10.2.7 病院の排水処理施設を病院全体の施設と同時に整備すべきである。病院の主体施設との同期運転を保証するため、新築された病院の排水処理施設を期限前に調整し、試験する必要がある。病院の排水処理施設は一定の時間の試運転を行い、良好な処理効果を収めなければならない。化学的処理法では1カ月の試運転を行う必要がある。2級生物化学法は3カ月以上の試運転を行わなければならない。本格的に運行し始める前に、環境保護行政主管部門に竣工の検収に関する申請を提示しなければならない。

 

10.2.8 検収に合格した後、病院の排水処理施設を本格的に運転し、基準に達して排水を排出する。

 

11章  運転管理

 

11.1 運転管理

 

11.1.1 病院の排水処理設備の日常保守は病院の正常な設備保守管理作業に組み入られる必要がある。技術の要求に応じて、構造物、設備、電気と自動制御計器を定期的に検査、保守し、処理施設の安定した運転を確保する。

 

11.1.2 病院の排水処理施設の運転は以下の技術指標に達しなければならない。運転率は95%以上(運転の日数によって計算する)、基準に達する率は95%以上(運転の日数と主要な水質の指標によって計算する)、設備の総合完成率は90%以上でなければならない。

 

11.1.3 排水処理施設がある原因で排水処理量が少なくなるかあるいは運転が停止する場合、事前に環境保護部門に報告すべきで、許されてからこそ始めてそれを運転することができる。緊急な事故によって運転が停止する場合、直ちに現地の環境保護部門に報告すべきである。

 

11.1.4 電気設備の運転と操作の面では電力管理部門の安全操作規定を実行しなければならない。引火、爆発しやすい仕事場あるいは場所に消防部門の要求に応じて消防器材を設置する必要がある。

 

11.1.5 水処理施設の突発的な衛生汚染事件を防止する能力を高め、応急の付属施設を設置するかあるいは応急改造の空間をあらかじめ置き、応急改造の条件を整えなければならない。

 

11.1.6 運営の資質を持つ部門に委託して管理を行うことを奨励する。

 

11.1.7 運転に関する帳簿制度を構築し、健全化し、実際の通りに運転記録を記入し、しかもそれを適切に保存する。

 

11.2 監視・測定と分析

 

11.2.1 規定に基づいて水質を監視・測定し、記録、保存して上級部門に上呈する。

病院の排水処理場の主な監視・測定指標には物理化学的指標、生物的汚染指標、生物的指標が含まれている。

 

1、病院排水の物理化学的指標に対する監視・測定は病院の排水処理システムの運転状況と処理効果を判断するための重要な手段であり、排水処理システムの正常な運転と放出水の基準に達することを保証することに対し極めて重要である。病院排水の水質を監視・測定する物理化学的指標には主に温度、pH値、浮遊物、アンモニア窒素、溶存酸素、生物化学的酸素要求量、化学的酸素要求量及び残留塩素などが含まれている。

 

2、病院排水の生物性汚染には主に細菌、ウイルス、寄生虫による汚染が含まれている。代表的な指示生物を指標とすることはよく採用されている。生物学指標とは主に大腸菌群を指すもので、その他の生物体の指示生物(例えば大腸桿菌、し尿の連鎖球菌など)もある。

 

11.2.2 水質のサンプリング検査は排水処理技術末端の排出口あるいは処理施設の排出口でサンプリング検査を行う必要がある。

 

11.2.3 監視・測定の頻度

日常の監視・測定頻度:

生物学指標:残留塩素総量は毎日少なくとも2回に添加され、し尿の大腸菌は毎月少なくても1回でなければならない。

物理化学的指標:サンプリング検査の頻度は少なくとも2時間ごとに1回で、24時間の混合サンプルをとって、日平均値でそれを計算する。全a、全bは減衰槽から排出される前にサンプリング検査で監視・測定を行う。毎月の監視・測定回数は2回以上でなければならない。

 

法律を執行する場合の監視・測定頻度:

生物学指標:塩素総量とし尿の大腸菌は毎年4回以上でなければならない。

物理化学的指標:毎年の監視・測定は2回以上でなければならない。サンプリング検査頻度は少なくとも2時間ごとに1回で、24時間の混合サンプルをとって、日平均値でそれを計算し、全a、全bは減衰槽から排出される前にサンプルを取って監視・測定を行う。

 

11.2.4 各種の指標に対する監視・測定法は国家環境保護総局が認定した基準方法あるいは同等方法を参照してください。

 

11.3 労働者保護

病院排水を処理する過程において処理装置の操作、修理維持及び汚泥、廃ガスを処理するなどの作業は環境と人体に対し危害を及ぼしやすいため、病院排水処理場の環境に及ぼした影響及びスタッフの職業衛生と労働者保護を重要視しなければならない。

 

11.3.1 すべての操作と修理維持に従事するものは必ず技術トレーニングを受け、生産実践を行い、資格証明書をもって仕事につかなければならない。

 

11.3.2 伝染病院排水処理場は効果的な職業衛生保護措置をとり、従業員と管理要員のために必要な防護品を配備し、健康診断を定期的に行い、健康に損害を与えないようにしなければならない。

 

11.3.3 伝染病院の排水処理場は効果的な職業衛生の順序を制定し、実施する必要がある。その中に必要な免疫予防、有害な環境の中における過度暴露を予防する措置及び医療・衛生に対する監督が含まれている。

 

11.3.4 伝染病院(伝染病棟がある総合病院を含む)の室内にある排水処理システムに強制換気装置を設置し、従業員のために全部そろっている作業服、手袋、マスク、保護めがね、防毒マスクを配備しなければならない。

 

11.3.5 従業員は個人の衛生を重んじるべきで、従業員に便利な洗浄施設(手洗い洗浄液、ぬるま湯)を配備すべきで、個人の衛生知識について従業員をトレーニング・訓練しなければならない。

 

11.3.6 病院排水処理場の密閉システムに監視・測定、警報装置を設置し、事故が起こったことに対応する緊急措置をとらなければならない。

 

11.3.7 職場で救急箱を用意しなければならない。