国家環境保護総局『国家環境保護「十五[1]」計画重点工事プロジェクト計画』印刷・配付に関する通知

国家環境保護総局
環発[2002]22号

各省・自治区・直轄市の環境保護局(庁):

『国家環境保全「十五」重点工事プロジェクト計画』は、国家環境保全「十五」計画における重要な構成部分である。『国務院、《国家環境保全「十五」計画》に対する回答』(国函[2][2001]169号)は、「同『計画』は、「十五」期間における環境保全事業にとって重要な根拠となるものである。各省、自治区、直轄市の人民政府と国務院関係部門は同『計画』に基づき、自らが管轄する地区と部門の具体的な実施計画を可及的速やかに制定し、環境保全の重点工事プロジェクトを、地方と部門及び国家の、国民経済と社会発展の年度計画に取り込み、真摯にその計画を実行しなければならない」と明確に指摘している。国務院の要求を着実に実行すべく、当局はここに『国家環境保全「十五」重点工事プロジェクト計画』を印刷、配布するものとする。関係部門はこれに協力し、計画の実施を組織して頂きたい。

添付文書:1、『国家環境保全「十五」重点工事プロジェクト計画』(説明)

     2、省別プロジェクトの総括表

2002年2月5日

付属文書一:

『国家環境保全「十五」重点工事プロジェクト計画』(説明)

一、編成目的

 国務院の批准を経て「九五[3]期間中に実施された『中国の21世紀に向けた環境に優しい事業計画』[4]第一期)は、顕著な成果を上げた。2000年末現在、既に竣工した計画プロジェクトは836件、建設中の計画プロジェクトは409件に上った。両者の合計がプロジェクトの総数に占める割合は85.7%に達し、既に投下された資本は1,107億元で、これは全プロジェクトの投資総額の73.8%にあたる。尚、この値は同期の全国環境汚染防止・整備に対する投資総額の30%にあたる。

 『中国緑色工程計画(第一期)』の編成と実施は、国債資金の支持獲得と外資の利用にあたって積極的な効果を発揮した。また、同『事業計画』は、「九五」期間における「三河(三つの川)[5]、「三湖(三つの湖)[6]、「両区(二つの地域)[7]」、「一市(一つの市)[8]」、「一海(一つの海)[9]」等、重点地域の整備を実行するための具体的保障措置として、「九五」環境保全計画の目標実現に重要な役割を果たした。

 『国民経済・社会発展「十五」計画要綱』が提起する環境保全目標とその主要な任務を実現するため、『中国緑色工程計画(第一期)』における実施経験の総括・編成という基本に立ち、『中国緑色工程計画(第二期)』として『国家環境保全「十五」重点工事プロジェクト計画』を編成し、「十五」期間中に組織・実施するものとする。

 『国家環境保全「十五」重点工事プロジェクト計画』は、国家の「十五」期間における環境保全目標と汚染物質排出総量規制計画を実現させることを目的とし、編成過程において、『国家環境保全「十五」計画』と密接な関連付けを行うと同時に、「十五」期間における環境保全関連の各単独プロジェクト計画と互いにリンクさせるよう注意を払い、工事プロジェクトの各段階に「十五」環境保全計画と各単独プロジェクト計画の内容と目標を反映させるよう取り計らうものである。

二、計画の原則

1、環境保全重点地域の整備プロジェクトを優先して選択すること

我が国における深刻な環境問題を力を集中して解決するため、プロジェクトの地域分布について、『国家環境保全「十五」重点工事プロジェクト計画』は国家の「十五」環境保全重点区域の整備プロジェクトをメインとし、重点区域におけるプロジェクト実施を通じて、全国の汚染整備及び生態系保護事業の全面的展開を促進するものとする。重点区域は「三河」、「三湖」、長江三峡ダム地域及びその上流域、「両区」、「一市」、「一海」等を含むものとする。これらの重点区域におけるプロジェクトを計画する際、規模の比較的大きなプロジェクトを選択して計画に組み込むものとし、プロジェクトは合計429件、投資額は845億8,000万元と設定し、計画プロジェクト総数の40%、投資総額の39.4%を占めるものとする。

2、都市部の環境保全インフラ建設プロジェクトを優先して選択すること

『国民経済・社会発展「十五」計画要綱』の要請に基づき、「十五」期間中、政府による資源配置は公共生産物とサービスへ徐々に転換される。このため、プロジェクトのタイプとしては、国民の生活水準の向上をその根本的出発点とし、地域の都市化発展戦略と結合させて、都市汚水処理場、都市ゴミ処理場、危険廃棄物処理場、都市集中熱供給、クリーンエネルギーといった、都市部の環境保全インフラ建設タイプのプロジェクトを優先して計画することとする。

我が国は現在、産業構造調整と国有企業改革の要の時期にあることから、工業汚染源対策は主に構造調整、クリーナープロダクションと結び付けて行うこととする。よって、『中国緑色工程計画』における工業汚染対策プロジェクトの計画は相対的に減らし、「両区」内の一部火力発電所の脱硫プロジェクトについて、重点的に計画を行うものとする。

3、生態系保護プロジェクトを適切に選択すること

汚染整備と生態系の保護を同様に重視するという方針に基づき、今期における計画は生態環境保全の要請を十分に考慮した。国家発展計画委員[10]が組織と編成を行った『「十五」生態建設と環境保全重点専門項目計画』及び関係部門による「十五」計画は、それぞれ比較的多数の生態環境建設プロジェクトを計画したが、重複を防ぐため、生態系保護の領域において、本計画は自然保護区の建設、鉱山の生態系の回復等、生態系保護に直接属する一部のプロジェクトのみ計220件を選択した。これは計画プロジェクト総数の20.6%を占める。また、生態系保護プロジェクトに対する投資額は249億6,000万元で、本計画の投資総額の11.9%を占める。生態系保護プロジェクトの件数及び投資額はいずれも、第一期に比べて増加した。

4、環境保全効果が顕著で、垂範効果が大きいプロジェクトを優先して選択すること

汚染物質の排出総量の削減、環境質の改善を目標とし、投資効率の向上を出発点として、プロジェクトの規模と技術水準において、汚染物質の排出総量を比較的大幅に削減し得るプロジェクト、及び先進技術が採用された、垂範効果の比較的大きいプロジェクトを優先して選択すること。

5、フィージビリティの比較的高いプロジェクトを優先して選択すること

計画のフィージビリティを高め、プロジェクトの実施徹底を図るため、計画の制定段階において、各レベルの環境保護部門と計画部門は密接に協力し合い、緑色工程の計画プロジェクトと各地の「十五」投資計画プロジェクトを互いにリンクさせ、既に批准されたプロジェクト及び準備段階における基礎的作業が比較的良好なプロジェクトを優先して選択する。うち、継続プロジェクトは263件、既に批准されたプロジェクトは366件で、投資額はそれぞれ810億元、968億元。両者がプロジェクト総数に占める割合は58.7%で、投資総額に占める割合は83%となっている。これにより、『国家環境保全「十五」重点工事プロジェクト計画』プロジェクトのフィージビリティは全体的に保障された。

三、計画プロジェクトの情況

 上術の原則に基づき、『国家環境保全「十五」重点工事プロジェクト計画』において、合計1,137件のプロジェクトが計画された。その投資総額は2,620億元となっている。『中国緑色工程計画(第一期)』と比べて、プロジェクト総数は324件減ったが、その一方で投資需要は1,117億元増加した。

四、予期される効果と利益

『国家環境保全「十五」重点工事プロジェクト計画』実施後、都市部における汚水の集中処理能力は新たに4,333万t/日増え、COD削減能力は287万t、二酸化硫黄の削減能力は210万tそれぞれ新たに増強されることになる。集中熱供給面積も新たに1億7万㎡拡大し、ガスの供給能力、ゴミ処理能力、危険廃棄物処理能力はそれぞれ新たに2,120万㎥/日、14万t/日、582万t/年増強される。生態系保護と環境に対する監督管理をめぐるキャパシティビルディングについても、今後比較的大幅な向上が得られる見通し。

五、プロジェクトの実施

国務院の国家環境保全「十五」計画に対する回答で示した方針に基づき、都市部の汚水処理場とゴミ処理場、生態系の保護、キャパシティビルディング等に類するプロジェクトは、プロジェクト対象地域所在地の人民政府が責任をもって実施するものとする。また、各級人民政府は自ら管轄する地域内部の環境質に対して責任を負うという要請に基づき、真摯にその職責を履行し、投資が確実に行われることを保証し、かつ積極的にプロジェクトの実施を組織しなければならない。国家はプロジェクトの種目別に適切な補助を行う予定である。同時に、市場メカニズムを積極的に運用し、国内外の社会資金投入を誘致しなければならない。

 「汚染者負担」の原則に照らし、工業汚染対策プロジェクトは関係企業がその資金調達と実施の責任を負うものとし、汚染物質の排出が関連排出基準と排出総量規制の要求を満たすことを確実に保証しなければならない。

省別プロジェクト総括表           単位:万元

省別

水対策プロジェクト

大気対策プロジェクト

固形廃棄物対策プロジェクト

生態系整備プロジェクト

総件数

総投資額

件数

投資

件数

投資

件数

投資

件数

投資

北京

32

1566768

25

2977616

11

226436

7

588900

75

5359720

天津 

13

355300

1

250000

4

53993

4

39887

22

699180

河北

71

893372

13

523836

4

48187

7

216563

95

1681958

山西

10

175210

8

154360

4

24875

3

32000

25

386445

内モンゴル

6

157858

7

148671

2

35450

19

141059

34

483038

遼寧

18

354373

7

185881

9

176847

8

49024

42

766125

吉林

11

253685

6

174009

2

22423

7

56002

26

506119

黒竜江

12

381756

3

293308

3

42349

7

41741

25

759154

上海

3

1035500

 

 

4

191429

1

1900

8

1228829

江蘇

40

644846

3

231338

8

181178

10

200785

61

1258147

浙江

18

551883

4

139157

10

115750

1

2920

33

809710

安徽

32

406166

 

 

2

22912

5

69420

39

498498

福建

5

187554

 

 

2

36000

5

12200

12

235754

江西

8

149000

4

27441

6

46640

7

79350

25

302431

山東

57

572762

12

767654

14

548598

17

224791

100

2113805

河南

36

572639

12

140895

10

61971

10

130432

68

905937

湖北

24

730855

14

436655

18

213190

8

69173

64

1449872

湖南

11

209097

11

155070

8

93154

10

115334

40

572655

広東

15

436186

2

240000

6

164432

1

1700

24

842318

広西

12

498891

13

268136

11

84798

6

81400

42

933225

海南

3

60800

 

 

3

16209

4

25718

10

102727

重慶

31

866263

3

120659

33

350850

4

6972

71

1344744

四川

20

369474

12

160300

20

183930

19

131000

71

844704

貴州

1

5121

6

219530

4

19850

4

119370

15

363871

雲南

3

361300

 

 

1

4000

14

193563

18

558863

チベット

1

23000

 

 

3

6700

8

45040

12

74740

陜西

12

154921

8

169518

7

47077

14

258617

41

630133

甘粛

5

95469

5

86525

2

17671

5

27784

17

227449

青海

 

 

1

22338

 

 

3

12000

4

34338

寧夏

4

52412

2

58069

3

5500

3

65900

12

181881

新疆

 

 

 

 

 

 

6

44500

6

44500

合計

514

12122461

182

7950966

214

3042399

227

3085044[11]

1137

26200870

 -------------------------------------------------------------------

[1] 第10次5ヵ年計画(2001~2005年)を指す。訳文では以下、「十五」とする――訳注

[2] 国家発行の公的文書を指す――訳注

[3] 第9次5ヵ年計画(1996~2000年)を指す。訳文では以下、「九五」とする――訳注

[4] 原文正式名称は「中国跨世紀緑色工程規画」。日本語名称は日中友好環境保全センターの日本語HP http://www.zhb.gov.cn/japan/3_5_6.htm#1から採った。「緑色工程」とは、中国全土の汚染対策と生態系保護活動を推進し、重点区域の環境保全目標の実現を保証するというもの。訳文では以下、原文の略称に倣って、『中国緑色工程計画(第一期)』とする――訳注

[5] 淮河、遼河、海河を指す。訳文では以下、「三河」とする――訳注

[6] 太湖、巣湖、滇池を指す。訳文では以下、「三湖」とする――訳注

[7] 酸性雨規制地域、二酸化硫黄規制地域を指す。訳文では以下、「両区」とする――訳注

[8] 北京市を指す。訳文では以下、「一市」とする――訳注

[9] 渤海を指す。訳文では以下、「一海」とする――訳注

[10] 現国家発展・改革委員会。以下、訳文では旧名称の国家発展計画委員会を用いる――訳注

[11] 原文のまま。上記欄の統計結果は3,085,045となる――訳注