有害廃棄物輸出許可審査管理弁法

「有害廃棄物輸出許可審査管理弁法」は2007年12月25日に国家環境保護総局2007年第四次局務会議で承認された。ここに公布し、2008年3月1日より施行する。

国家環境保護総局局長 周生賢

2008年1月25日

キーワード:環境保全、規則、有害廃棄物、輸出、令

有害廃棄物輸出許可審査管理弁法

目次

第一章 総則

第二章 輸出申請と許可審査

第三章 監督管理

第四章 罰則

第五章 附則

第一章 総 則

第一条 有害廃棄物輸出管理を適正に行い、環境汚染を防止するために、「有害廃棄物の国境を越える移動及びその処分の規制に関するバーゼル条約」(以下「バーゼル条約」と略称)および関係法律、行政規則に基づき本弁法を制定する。

第二条 中華人民共和国国内で発生した有害廃棄物はできるだけ国内で無害化処分し、輸出量を減らし、有害廃棄物輸出移動に伴う環境リスクを減らさなくてはならない。

 「バーゼル条約」非締約国にむけて有害廃棄物を輸出することを禁止する。

第三条 有害廃棄物を発生、収集、貯蔵、利用する事業者が、中華人民共和国国外の「バーゼル条約」締約国に有害廃棄物を輸出するときは、必ず有害廃棄物輸出許可審査を受けなければならない。

 この弁法に言う有害廃棄物とは、国家有害廃棄物リストに掲載されているか、国が規定する有害廃棄物識別基準と識別方法により有害性を有すると認定された固形廃棄物である。

 「バーゼル条約」に規定される「有害廃棄物」と「その他の廃棄物」、および輸入側締約国あるいは通過締約国の立法により確定した「有害廃棄物」についても、その輸出許可審査は本弁法を適用する。

第四条 国務院環境保護行政主管部門が有害廃棄物輸出申請の許可審査に責任を負い、かつ監督管理を行う。

 県級以上の地方人民政府環境保護行政主管部門は本弁法の規定に基づき、当該行政区域内における有害廃棄物輸出活動の監督管理を行う。

第二章 輸出申請と許可審査

第五条 有害廃棄物輸出申請は、国務院環境保護行政主管部門に下記の書面を提出して行う。

(一)申請書。

(二)越境移動通知書(中国語、英語)。

(三)輸出者と輸入国(地域)の処分者あるいは利用者が取り交わした契約書。

(四)有害廃棄物の基本状況のデータシート、化学物質安全性データシート(MSDSもしくはCSDS)。

(五)有害廃棄物発生状況の説明文書。主に有害廃棄物の発生過程、場所、技術と設備の説明が含まれる。

(六)有害廃棄物の輸入国(地域)での処分あるいは利用状況の説明文書。主に有害廃棄物の処分あるいは利用施設の場所、類型、処理能力及び処分あるいは利用中に発生する廃水、廃ガス、廃棄物残渣の処理方法などを含む。

(七)処分者あるいは利用者が輸入国(地域)で得た廃棄物処分または利用に関する授権もしくは許可の証明書類。

(八)有害廃棄物輸送時における突発環境汚染事故の緊急時対応計画。

(九)有害廃棄物輸送の経路説明書類。主に国内輸送経路(通過する省、市、県)、出国地点、通過国(地域)の通過地点、輸入国(地域)への入国地点及び輸入国(地域)と通過国(地域)主管部門の連絡方法および住所などを含む。

(十)輸出者の承諾文書あるいは保険文書。承諾文書を提出する場合は、都合により輸出を完了できなかった場合や不慮の事故により環境汚染を引き起こした場合に、有害廃棄物の返送、処分、汚染除去および損害賠償などにかかる費用を負担することを承諾しなければならない。

(十一)輸出者の営業許可証。輸出者が有害廃棄物収集者、貯蔵者、処分者あるいは利用者の場合は、さらに有害廃棄物営業許可証の提出が必要である。

(十二)有害廃棄物国内輸送事業者の有害貨物輸送資格証明書と輸送請負契約書。

 前項に列記した申請書類のコピーには申請者の印章を押印しなければならない。

第六条 国務院環境保護行政主管部門は下記の状況に基づき処理する。

(一)申請書類がそろい、条件に適合する場合は、受理する。

(二)申請書類がそろっていないかもしくは条件に適合しない場合は、その場であるいは5労働日以内に一回で申請者が補正すべき内容をすべて告知する。

第七条 国務院環境保護行政主管部門は下記の条件の一つに適合する場合は、受理後15労働日以内に予備的輸出許可決定を出さなければならない。

(一)輸入国(地域)の利用者が当該有害廃棄物をリサイクルあるいは工業原材料の回収のために必要であり、かつ相応の技術力、必要な施設、設備及び場所があり、環境上無害となる方法でその有害廃棄物を処分できるとき。

(二)中華人民共和国には環境上無害化する方法で当該有害廃棄物を処分するのに必要な十分な技術力と必要な施設、設備あるいは適当な処分場所がなく、かつ輸入国(地域)の処分者は相応の技術力、必要な施設、設備及び場所を有しており、しかも当該廃棄物を環境上無害化する方法で処分できるとき。

 国務院環境保護行政主管部門は前二項に列挙した条件に適合しないときは、受理の日から15労働日以内に、輸出を許可しない旨の決定をし、書面で申請者に通知しなければならない。

 国務院環境保護行政主管部門は受理した申請を書面審査する。現場で検査する必要のあるときは、2名以上の職員を派遣して検査しなければならない。

第八条 すでに予備的許可決定をした有害廃棄物輸出申請に対して、国務院環境保護行政主管部門は輸入国(地域)と通過国(地域)の主管部門に書面で意見を求める手紙を出し、輸入許可と通過許可の書面の回答を受領した日から5労働日以内に、輸出許可決定をする。

 輸入国(地域)主管部門あるいは通過国(地域)主管部門が有害廃棄物輸出あるいは通過を許可しない場合は、輸出申請を許可せず、書面でその旨申請者に通知する。

第九条 国務院環境保護行政主管部門は許可決定をした日から10労働日以内に、申請者に対して有害廃棄物輸出許可通知書を発行しなければならない。

 国務院環境保護行政主管部門は有害廃棄物輸出者が提供した国内輸送路線説明文書に基づき、許可の結果を有害廃棄物の所在地と国内輸送経路となる地域の省級人民政府環境保護行政主管部門に通知する。

 省級人民政府環境保護行政主管部門は許可結果を当該行政区域内の関係地域の市級及び県級人民政府環境保護行政主管部門に通知しなければならない。

第十条 以下の一つに該当する場合、改めて申請しなければならない。

(一)輸出有害廃棄物の類型あるいは数量に変更あるいは増加した場合。

(二)輸出者、輸入国(地域)の処分者あるいは利用者に変更があった場合。

(三)輸入国(地域)、通過国(地域)に変更があった場合。

(四)輸出目的に変更があった場合。

(五)輸出時期に変更があった場合。

第十一条 有害廃棄物輸出許可通知書の有効期限は1年を越えない。

第三章 監督管理

第十二条 有害廃棄物輸出者は輸出する有害廃棄物の全ロットについて「有害廃棄物越境移動-移動伝票」一式二部を記入しなければならない。

 移動伝票は輸出する有害廃棄物とともに移動起点から処分あるいは利用地点まで移動し、かつ有害廃棄物輸出者、運送者と輸入国(地域)の輸入者、処分者あるいは利用者及び関係国(地域)の税関が関連情報を記入しなければならない。

 有害廃棄物輸出者は情報の記入を完了した移動伝票の一部を国務院環境保護行政主管部門に提出し、一部は手元に保管しておかなくてはならない。

 有害廃棄物輸出者は手元に保管する移動伝票を適切に保存しなければならず、勝手に破損してはならない。移動伝票の保存期間は5年より短くてはならない。国務院環境保護行政主管部門が移動伝票保存期間の延長を要求した場合は、事業者は要求どおり移動伝票の保存期間を延長しなければならない。

第十三条 国務院環境保護行政主管部門は移動伝票の運用状況を検査する権限を有し、また県級以上の地方人民政府環境保護行政主管部門に移動伝票の運用状況の検査を委託することができる。検査を受けた者は検査を受け入れ、ありのままに状況を報告しなければならない。

第十四条 有害廃棄物の輸送を始める10労働日前に、有害廃棄物輸出者は「輸送前情報報告表」を記入し、記入した移動伝票のコピーと一緒に国務院環境保護行政主管部門に提出し、あわせてその写しを有害廃棄物移出地と国内輸送経路地の省級、区を設けた市の市級および県級の人民政府環境保護行政主管部門に提出しなければならない。

第十五条 有害廃棄物出国の日から10労働日以内に、有害廃棄物輸出者は「出国情報報告表」を記入し、有害廃棄物輸出者と運送者が記入した移動伝票のコピーと有害廃棄物輸出通関表のコピーと一緒に、国務院環境保護行政主管部門に提出しなければならない。

第十六条 有害廃棄物輸入者が有害廃棄物を受領した日から10労働日以内に、有害廃棄物輸出者は「輸入国(地域)到着情報報告表」を記入し、有害廃棄物輸出者、運送者、有害廃棄物輸入者および通過国(地域)税関、輸入国(地域)税関が記入し終わった移動伝票のコピーと一緒に、国務院環境保護行政主管部門に提出しなければならない。

第十七条 有害廃棄物の処分または利用が終わった日から40労働日以内に、有害廃棄物輸出者は「処分または利用完了情報報告表」を記入し、有害廃棄物輸出者、運送者、有害廃棄物輸入者、輸入国(地域)の有害廃棄物処分者あるいは利用者および通過国(地域)税関、輸入国(地域)税関が記入し終わった移動伝票の原本と一緒に、国務院環境保護行政主管部門に提出しなければならない。

第十八条 有害廃棄物輸出許可通知書の有効期間満了の日から20労働日以内に、有害廃棄物輸出者は「有害廃棄物輸出総括情報報告表」を記入し、国務院環境保護行政主管部門に提出しなければならない。

第十九条 有害廃棄物輸出者が第十五条、第十六条、第十七条及び第十八条の規定に基づき国務院環境保護行政主管部門に提出する書類は、その写しを同時に有害廃棄物移出地の省級、区を設けている市の市級および県級の人民政府環境保護行政主管部門に提出しなければならない。

第二十条 有害廃棄物輸出許可通知書の偽造、変造および売買を禁止する。

第四章 罰 則

第二十一条 本弁法の規定に違反し、有害廃棄物輸出許可通知書なしに、または有害廃棄物輸出許可通知書の記載に反して有害廃棄物を輸出した者は、県級以上の人民政府環境保護行政主管部門が是正を命じ、あわせて3万元以下の罰金を科す。

 有害廃棄物輸出許可通知書の記載に反して有害廃棄物を輸出した者は、犯情が悪質な場合は、国務院環境保護行政主管部門は有害廃棄物輸出許可を取り消すことができる。

第二十二条 本弁法の規定に違反し、有害廃棄物輸出許可申請をした事業者が事実を隠蔽し、あるいは虚偽の情報を提供した場合は、国務院環境保護行政主管部門はその申請を受理せず、またはその申請を許可せず、警告を与え、その落ち度を記録する。

第二十三条 本弁法の規定に違反する下記の行為の一つがあった場合は、県級以上の人民政府環境保護行政主管部門が是正を命じ、罰金を科す。

(一)規定どおりに移動伝票に記載しなかった場合。

(二)規定どおりに移動伝票を運用しなかった場合。

(三)規定の保存期間どおりに移動伝票を保管しなかった場合。

(四)環境保護行政主管部門の移動伝票実施状況検査の受け入れを拒否した場合。

 (一)、(二)、(三)の行為は、3万元以下の罰金を科す。(四)の行為は、「固形廃棄物環境汚染防止法」第七十条の規定に基づき処罰する。

 (一)、(二)、(四)の行為で、犯情が悪質なものは、国務院環境保護行政主管部門は有害廃棄物輸出許可を取り消す。

第二十四条 本弁法の規定に違反し、関連情報を国務院環境保護行政主管部門に提出しなかったり、関係地方人民政府環境保護行政主管部門にコピーを提出しなかった者は、県級以上の人民政府環境保護行政主管部門が期限を決めて是正を命じる。期限が切れても是正しないものは、県級以上の人民政府環境保護行政主管部門が3万元以下の罰金を科し、あわせて有害廃棄物輸出者の落ち度を記録する。

第二十五条 本弁法の規定に違反し、有害廃棄物輸出許可通知書を偽造、変造もしくは売買した者は、公安機関が「中華人民共和国治安管理処罰法」に基づき処罰する。

第二十六条 詐欺、賄賂など不正な手段により有害廃棄物輸出許可通知書を取得した者は、「中華人民共和国行政許可法」に基づき、国務院環境保護行政主管部門が有害廃棄物輸出許可通知書を取り消し、あわせて3万元以下の罰金を科す。

第二十七条 有害廃棄物輸出が契約の期間内に完了しなかった場合は、もしも輸入国が国務院環境保護行政主管部門及び「バーゼル条約」事務局に対してその旨を通報したときから90日以内に又は関係国が合意する他の期間内に当該有害廃棄物または他の廃棄物が環境上無害となる方法で処分されるための代替措置をとることができないときは、輸出者は当該有害廃棄物を国内に引きとり、あわせて当該廃棄物の運送と処分あるいは利用にかかる費用を負担しなければならない。

第二十八条 有害廃棄物輸出許可審査の管理業務担当者が職務怠慢、情実による不正行為あるいは職権乱用を行った場合は、法により行政処分に処する。犯罪を構成する場合は、刑事責任を追及する。

第五章 附 則

第二十九条 中華人民共和国台湾地区からその他「バーゼル条約」締約国に輸出される有害廃棄物の許可審査は、本弁法に基づき行う。

第三十条 本弁法は2008年3月1日より施行する。

附:

「中華人民共和国治安管理処罰法」第五十二条 下記の行為の一つがあった場合は、十日以上十五日以下の拘留に処し、かつ千元以下の罰金を併科することができる。犯情が軽い者は、五日以上十日以下の拘留に処し、かつ五百元以下の罰金を併科することができる。

(一)国家機関、大衆組織、企業、公益法人およびその他の組織の公文書、証書、証明文書、印章などを偽造、変造あるいは売買した場合。・・・・