気候と自然災害

状況

  地球全体の気候の概述 2000年は、地球のある幾つかの地区において、異常なほどの酷暑や酷寒、そしてまた極端な旱魃或いは豪雨に見舞われたが、大部分の地区の気候は、平年に近いものであった。とは言っても、地球の気候は引き続いて平年よりもわずかに暖かくなっている。地球の温度は、1999年と類似しており、1961~1990年の平均値よりも0.32℃高かった。また大西洋でのハリケーンと熱帯暴風の数は平均値を超えていたが、北西太平洋と南海では、わずかに24の熱帯暴風が生成しただけで、平均数よりも少なかった。

 中国の気候の特徴 2000年においては、全国の大部分の地区で、その降水量はやや少なかったか或いはほぼ平年に近いものであった。全国的に旱魃が見られ、特に北方地区においては、春・夏季に長年見られなかったような大旱魃に見舞われており、南方の幾つかの地区では三伏の旱魃が比較的際立っていた。一方、増水期には広い範囲での豪雨による水害は発生しておらず、秋季には、黄淮以南の地区において長雨が続いた。全国の大部分の地区で、その気温は平年並みか少し高いぐらいであったが、夏季は酷暑となり、また春季の北方での砂嵐も異常に頻繁に発生した。我が国に上陸した台風(熱帯暴風を含む)の数や雹等といった強い対流によって発生する天気は、明らかに少なめであった。本年度の気候条件は、農業生産から見れば、わずかに劣る年だったが、国民経済のその他の部門から見れば、ごく一般的な年であった。

 気候災害 2000年は、まれに見る全国的な旱魃に見舞われており、建国以来旱魃が最も酷かった年の一つとなった。2~7月にかけて、華北、西北、黄淮、東北及び江淮、漢江、長江の中下流の沿岸等で、程度の差こそあれ相次いで旱魃に見舞われている。そしてその日照りと高温とによって、北方の一部の省や市で広範且つ深刻なイナゴの害が発生している。大きな河川における水の増減は、ほぼ安定しており、全国における比較的大きな規模の豪雨による水害の発生頻度はかなり少なくなっている。2000年春季には、我が国の北方地区において、砂嵐の天気が頻繁に発生した。

 また、2000年の春季には、新疆及び内蒙古の牧畜地域が雪害に襲われ、内蒙古自治区で16名、新疆ウイグル自治区で9名と、25名の死亡者を出すこととなってしまった。また死亡した家畜も78.8万頭に上っており、その内、内蒙古自治区で46.7万頭、新疆ウイグル自治区で32.1万頭となっている。

 地震災害 2000年には我が国の国境内においてマグニチュード5以上(マグニチュード5を含む)の地震が50回発生しており、その内、台湾省領域で16回、台湾花蓮北東の海中で5回発生している。大陸地区において発生したマグニチュード5以上の地震は合わせて29回あり、その内、青海で13回、チベットで8回、雲南で4回、新疆で2回、甘粛で1回、そして遼寧で1回発生している。またマグニチュード6以上(マグニチュード6を含む)の地震は7回発生しており、その内の2回は大陸地区で、その他の5回はいずれも台湾省領域で発生したものである。大陸地区における最大級の地震は、9月12日に青海の興海で起きたマグニチュード6.6の地震で、その次は1月5日に雲南の姚安で起きたマグニチュード6.5の地震であった。台湾省領域における本年度の地震は頻繁であったが、大陸地区での総体的な水準は、1999年よりも幾分低くなっている。

 2000年に中国の大陸地区では10件の地震災害が起きており、合わせて約170万人が被災している。その内、8名が死亡し、119名が重傷、そして2571名が軽傷を負っている。またそれによって503平方メートルの家屋が倒壊し、588044平方メートルが重度の破壊、4231442平方メートルが中度の破壊を受けており、これらの地震災害による直接経済損失は、合わせて14.5億元にも上っている。

 地質災害 2000年は、我が国北方の大部分の地区では、降雨が少なめであったが、西南や西北、東南沿海等の地域では、集中豪雨による山崩れや地滑り、土石流、地面の陥没等といった地質災害がもたらされている。不完全な統計によれば、全国における地質災害による死亡者は1102名、行方不明者は63名、負傷者は26709名となっている。

措置と行動

 《地質災害防止計画概要(2001~2015)》 国土資源部が《地質災害防止計画概要(2001~2015)》を制定、公布している。その内容には、計画の指導的な思想や原則、目標、全体配置、主要任務、そして主要な措置が含まれている。

 全国防震減災業務会議 2000年5月12日~14日まで、国務院では建国以来初の全国防震減災業務会議を開いており、温家宝国務院副総理が重要講話を行っている。そしてその講話の中で、目下及び今後のある一定時期における防震減災業務の指導的な思想と業務の重点を明確にし、各級政府及び関係部門に有効な措置を講じて、健全な地震観測予報及び予防、そして地震緊急救助という三大業務体系を確実に確立するよう求めている。

コラム 砂嵐とその発生源地

2000年春季、中国の北方地区では砂嵐の天気が頻繁に見られた。3月~5月中旬前期までの二ヶ月余りの間に、14回の比較的広範囲での砂埃や砂嵐、又は浮遊砂の天気に相次いで見舞われており、この頻度の高さと範囲の広さは、ここ十数年来でもまれなものであった。
中国に影響をもたらす国境外の砂埃の発生源は、主に中国の西北部に位置している一部の国である。国境内では哈密、額済納及び阿拉善地区や河套以西の地区、及び渾善達克砂漠の西部辺境地区となっている。こうした砂埃の輸送距離と影響範囲とが、主に天気の形態を決定しているのである。