国家環境保護総局
2002年5月31日
2001年は、経済成長7%という情勢の下、総体的な全国の環境質には大きな変化は見られず、ほぼ2000年度の水準を維持することとなった。全国における汚染物質の排出総量は更に規制され、一部の総量規制指標の排出総量も幾分削減されている。また工業汚染源での基準達成排出の成果も強固なものとなり、汚染への逆戻り現象も防止された。“3321(注:3(「淮河、海河、遼河」という三河川)3(「太湖、巣湖、滇池」という三湖水)2(「SO₂規制地区、酸性雨規制地区」の二規制地区)1(都市環境保全重点都市としての北京市)1(環境環境保全重点海域としての渤海))”重点処理事業でも著しい成果を収めており、表面流出が平年の平均値よりも明らかに低いという状況の下で、“三河川(淮河、海河、遼河)三湖水(太湖、巣湖、滇池)”の水質はほぼ安定していた。その他、一部の都市における環境質にも幾分の改善が見られており、生態建設においては大きな進展が見られ、生態保全力も強化されている。
しかしながら、総体的に見ると全国における環境情勢は依然として楽観視することは出来ない。七大河川水系はいずれも異なる程度の汚染を受けており、半数以上のモニタリング断面がⅤ類とⅤ類以下の水質に属し、都市及びその付近の河川における汚染が深刻となっている。また滇池、太湖及び巣湖における富栄養化問題も依然として際立っており、東海及び渤海沿岸海域での汚染も比較的深刻である。一方、都市における大気質はほぼ安定しているが、粒子状物質による汚染範囲はかなり広がっている。都市における大気質で、国の二級基準、三級基準そして三級基準を超えている都市の割合は、それぞれに三分の一ずつとなっている。酸性雨エリアの範囲とその汚染程度の方も安定しているが、南方地区における酸性雨汚染は比較的深刻であり、酸性雨規制区内における90%以上の都市で酸性雨が発生している。その他、多くの都市が軽度の騒音汚染を受けている。具体的な状況については、次の通りである:
2001年の水環境は、七大水系においてモニタリングした752ヶ所の断面中、Ⅰ~Ⅲ類水質が29.5%、Ⅳ類水質が17.7%、そしてⅤ類及びⅤ類以下の水質が52.8%を占めていた。その内、七大水系の主流における154ヶ所の国家規制断面においては、Ⅰ~Ⅲ類水質が50.6%、Ⅳ類水質が26.0%、そしてⅤ類及びⅤ類以下の水質が23.4%を占めていた。主な湖水における富栄養化問題は依然として突出しており、また黄河、淮河そして遼河においては、水量が大幅に低下したことによって、水界汚染が悪化している。その他の水系における水質は、ほぼ安定している。
大気環境については、大気質モニタリングを実施している341の都市の内、114都市が国家大気質二級基準に達しているか、又はそれよりも良いものとなっており、これは統計都市数の33.4%を占めている。その内、海口や三亜、肇慶等といった10都市の大気質は一級基準に達している。これ以外の114都市の大気質は三級で、統計都市数の33.4%を、また113都市では三級以下となっており、統計都市数の33.2%を占めている。前の年と比べると、都市の大気質はほぼ横ばいとなっている。
2001年における降水年間平均pH値が5.6未満であった都市は、主に華東、華南、華中そして西南地区に分布しており、北方においてはごく一部の地域において酸性雨が発生しただけだった。前の年と比べると、酸性雨が発生した都市の割合は幾分減っている。
固体廃棄物については、2001年の全国における産業固体廃棄物の産出量は8.87億トンで、前年よりも0.61億トンほど増えており、その排出量の方は2,893.8万トンで、前年よりも9.2%ほど減っている。またその総合利用量は4.7億トンで、総合利用率は52.1%となっている。
2001年の放射環境については、全国における総体的な環境はまだ放射能汚染を受けておらず、放射環境質は依然としてこれまでの水準を保っている。また放射源の周辺地区における環境γ輻射空気吸収線量率やエアロゾル、又は沈降物全β放射能水準、そして水及び動植物サンプルの放射能核種含量濃度も、いずれもその自然の増減範囲内にある。広東の大亜湾原子力発電所と浙江の秦山原子力発電所の周辺地区における放射水準にも、変化は見られていない。
2001年の耕地及び土地については、全国の主な土地の面積は、耕地が12,761.58万ヘクタールで、その他に植物栽培用の土地が1,064.01万ヘクタールとなっている。また建設用地の方は、市町村及び独立した工・鉱業用地が2,487.58万ヘクタール、交通用地が580.76万ヘクタール、水利施設用地が572.96万ヘクタールとなっている。2001年の全国における耕地は、前の年よりも正味61.73万ヘクタールほど減っている。
2001年末までで、全国における自然保護区は1,551ヶ所に上っており、その総面積は12,989万ヘクタールで、全国の国土面積の12.9%を占めている。その内、国家級の自然保護区の総数は171ケ所で、その面積は5,903万ヘクタールとなっており、それぞれに前年よりも10.4%と14.9%ほど増えている。
森林と草原について見ると、中国における現有の森林面積は15,900万ヘクタールで、その被覆率は16.55%である。そして前回の全国森林資源詳細調査の結果と比べると、森林面積及び蓄積量は共に引き続き増加しており、林木の成長量はその消費量よりも多くなっている。
中国における90%の利用可能な天然草原は、異なる程度で退化しており、その内“三化(退化、砂漠化、アルカリ土壌化)”草原面積は、すでに13,500万ヘクタールにも達していて、その上毎年200万ヘクタールの速度で拡大している。北方の天然草原における草の生産量は30~50%減って来ており、家畜収容能力も大幅に低下している。
気候と自然災害については、気象災害の角度から見ると、2001年はその罹災状況が比較的酷かった年であり、中でも旱魃が著しかった。また1999年以来、年間降水量は引き続き少なめとなっている。
中国海域における赤潮の発生回数は増え、その発生時期も早めになって来ており、また主な赤潮生物の種類も増えて来ている。昨年は全国の海域において合わせて77回の赤潮が発見されており、その累計面積は15,000㎢余りとなっており、前年よりも回数で49回、面積で約5,000㎢増えている。2001年に海洋災害によってもたらされた直接経済損失は約100億元で、死亡又は行方不明者が401名、被災人口は約1,400万人となっている。
2001年に、国家環境保護総局沿岸海域環境モニタリングネットワークでは、全国にある33の沿海重点区域のモニタリング地点336ヶ所に対する海水水質定例モニタリングを行っており、その結果から次のようなことが分かる:
我が国の沿岸海域の水質に影響をもたらしている主な汚染因子は、無機窒素と活性リン酸塩で、一部の海域では油分、鉛そしてCODが基準を超過している。また個別の海域においては、銅や総水銀、そしてカドミウムが基準を超えていた。沿岸海域の水質は、主に活性リン酸塩と無機窒素の影響を受けており、一部の海域における主な汚染物質は、COD、油分そして鉛で、沿岸の海水は二類と四類以下の所がほとんどとなっている。四類以下の海水の割合は、四大海域の中では東海が最も高くなっており、52.0%を占め、その次は渤海で38.5%、また黄海と南海はそれぞれに26.4%と19.1%を占めていた。前年と比べると、渤海と東海の沿岸の水界汚染が一層進んでおり、黄海と南海の沿岸の水質はほぼ安定していて、その水質はかなり良い。四大海域における汚染はその重い方から並べると、東海、渤海、黄海、南海の順番となる。
沿海における33ヶ所の重点区域の内、渤海の営口、盤錦、錦州、東海の長江の注ぎ口や杭州湾、象山港、そして三門湾、また南海の楽清湾、泉州湾、九龍江の注ぎ口、そして珠海等といった11の重点区域において、汚染がかなり深刻であり、いずれも超四類水質となっている。一方、葫芦島や長島、湄州湾、南通、三亜、海口、丹東、長海そして大連湾の沿岸海域の水質は比較的良い。全国における沿海省・自治区・直轄市の沿岸海域は、いずれも無機窒素と活性リン酸塩による汚染を受けており、上海、浙江、広東の沿岸海域の水質はかなり悪く、四類及び四類以下の割合が70%以上を占めていた。一方、山東、広西そして海南の水質はまだ良好であり、一・二類の海水の割合が65%以上を占めている。
2001年、長江三峡工事生態及び環境モニタリングネットワークでは、計画通りにその各項のモニタリング作業が行われており、その結果から次のようなことが分かる:
三峡ダムエリアにおける自然生態の総体的な状況は、ほぼこれまでの状態を保持している。ダムエリアの気候は総体的に旱魃気味且つ暖かめであり、各地における年度降水量は普遍的に少なめで、気温の方も高めとなっている。また一部の漁業資源は減少傾向にあり、一部の重要な漁業水域の水界は、それぞれに異なる程度の汚染を受けている。耕地面積の方も引き続き減少しており、農業に適した後備荒地資源も不足している。三峡ダムエリアにおける地震活動は、正常な水準にある。その他、山崩れや地滑り、土石流を主とした地質災害は40ヶ所余りで発生しており、2000年よりは幾分減っている。ダムエリアにおける地質災害防止事業は全面的に繰り広げられており、ダムエリア地質災害モニタリング警報事業もスタートしている。
ダムエリアにおける““一つの規制(汚染物質総量規制)二つの基準達成(①2000年末までに、全国の全ての産業汚染源において、国又は地方の汚染物質排出基準を達成させる②2000年末までに、48の環境保全重点都市における大気及び地表水をその機能区に基づいて、国が定める環境質基準に達成させる)”の成果は著しく、重点工業汚染源は37社減り、汚染負荷も下がっており、ダムエリアにある60社の重点工業汚染源から排出される産業廃水は1.08億トンで、2000年と比べると15.6%減少している。また排出される各汚染物質の総量は0.8万トンとなっており、その内のCODは7,587.7トンで、2000年よりも48.3%減っている。
三峡ダムエリアにおいて登録されている船舶の油・汚水の処理率は98.6%となっており、2000年よりも4%高くなっている。またダムエリアでの化学肥料や農薬の総使用量は幾分減ってはいるが、化学肥料の使用の割合が不合理で、窒素やリンの流失が一層酷くなっている。
2001年における三峡ダムエリア長江主・支流の水質状況は総体的に良好で、年度水質はⅡ類となっている。増水期には水質が幾分低下し、またある一定程度の重金属汚染が見られており、その主な基準超過項目は全鉛となっている。奉節や巫山、巴東市街区の川岸では、比較的はっきりとした汚染地帯が見られるが、こうした川岸での水質もまだⅢ類基準を超えてはいない。
三峡施工エリアにおける河川の対照断面(太平渓)や規制断面(東岳廟)、削減断面(楽天渓)の水質状況はほぼ一致しており、施工活動の水質に対する影響は見られない。
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