状況
2001年の全国における都市の大気環境質はほぼ安定しており、国家二級基準、三級基準そして三級基準以下となっている都市の割合は、それぞれに三分の一ずつを占めていた。南方地区における酸性雨汚染はかなり深刻で、酸性雨規制区内の90%以上の都市で酸性雨が発生している。
都市の大気 モニタリングを実施している341都市の内、114都市が国家大気質二級基準に達しているか又はそれよりも良いものとなっており、統計都市数の33.4%を占めていた。その内、海口や三亜、肇慶等といった10都市の大気質は一級基準に達している。これ以外の114都市の大気質は三級で、統計都市数の33.4%を、また113都市では三級以下となっており、統計都市数の33.2%を占めていた。前の年と比べると、都市の大気質はほぼ横ばいとなっている。
Ⅰ級 Ⅱ級 Ⅲ級 Ⅲ級以下
2.9% 30.5% 33.4% 33.2%
2001年度の全国341都市における大気質ランクの割合
粒子状物質は、依然として我が国における都市の大気質に影響を与えている主な汚染物質であり、64.1%の都市における粒子状物質の平均濃度が国家大気質二級基準を超えていた。そしてその内の101都市における粒子状物質の年間平均濃度は三級基準を超えており、統計都市数の29.2%を占めていた。粒子状物質濃度の高い都市は、主に新疆、青海、甘粛、山西、内蒙古、陝西、寧夏、そして河北等といった省・自治区に分布している。
都市の割合% 2000年 2001年
基準達成 36.90 35.88 三級 32.73 34.41
三級以下 30.33 29.71
341都市の大気中における粒子状物質の濃度ランクの割合
TSP ≦0.08 0.08~0.2 0.2~0.3 >0.3
モニタリングデータ無し
粒子状物質の濃度区域分布
SO₂の年間平均濃度が国家二級基準に達していない都市は、統計都市の19.4%を占めており、その内国家大気質三級基準を超えている都市は、統計都市の9.7%と、前の年よりも0.2%ほど低くなっている。SO₂汚染の深刻な都市は、主に山西や河北、貴州、重慶、そしてまた甘粛、陝西、四川、湖南、広西、内蒙古の一部の地区に分布している。
SO₂ ≦0.02 0.02~0.06 0.06~0.10 >0.10
モニタリングデータ無し
SO₂の濃度区域分布
2001年の341都市における大気中のNO₂濃度の年平均値は、いずれも国家環境大気質二級基準に達していた。また広州や北京、上海等といった特大都市では、NO₂の濃度が相対的にかなり高くなっている。
“二規制区(SO₂汚染規制区、酸性雨規制区)”におけるSO₂の汚染状況 統計を取った341都市の内(県級の市を含む)、64都市がSO₂汚染規制区に、そして118都市が酸性雨規制区に属していた。両区内においてSO₂の年間平均濃度が二級基準に達している都市は、それぞれに48.4%と79.7%を占めていた。前の年と比べると、SO₂汚染規制区におけるSO₂の基準を達成している都市の割合は幾分増えており、三級以下の都市の割合は4.3%ほど減少している。
環境保全重点都市における大気質 47の環境保全重点都市の内、19都市の環境大気質が二級基準に達していた。その内、海口は一級基準に達している。また14都市の大気質が三級、そして残りの14都市では三級基準を超えていた。
酸性雨 2001年に降水年間平均pH値が5.6未満となった都市は、主に華東、華南、華中そして西南地区に分布しており、北方では吉林の図們市と陝西の渭南市、銅川市、略陽県、そして天津市だけが、降水年間平均pH値5.6未満であった。
モニタリングした274都市の内、降水pH値が4.21~8.04の範囲で、またその年平均降水pH値が5.6以下であった都市は101ヶ所で、統計都市数の36.9%を占めており、酸性雨が発生した都市は161ヶ所で58.8%を占めていた。前の年と比べると、酸性雨の発生した都市の割合は幾分減っている。
酸性雨規制区にある107都市(地方級以上の都市及び地区)で、pH値が4.21~7.21の範囲で、その年平均降水pH値が5.6以下となっている都市は78ヶ所あり、統計都市数の72.9%を占めている。そして98都市で酸性雨が発生しており、これは酸性雨規制区にある都市数の91.6%を占めるものとなっている。
都市の割合% 二級 三級 三級以下
1995年 2000年 2001年
SO₂汚染規制区におけるSO₂の基準達成状況
降水pH <5 5~5.6 5.6~7 >7 データ無し
2001年度の全国降水pH値分布
廃ガス中の主な汚染物質の排出量
2001年の全国における廃ガスの内、SO₂の総排出量は1,947.8万トンとなっており、その内工業からの排出量は1,566.6万トン、生活からの排出量は381.2万トンである。また煤煙の総排出量は1,059.1万トンで、その内の工業煤煙排出量は841.2万トン、生活煤煙排出量は217.9万トンとなっている。その他、工業粉塵の排出量は990.6万トンであった。
全国における近年の廃ガス中の主な汚染物質の排出量
単位:万トン
項目
年度 |
SO₂ |
煤煙 |
粉塵 |
2001 |
1,947.8 |
1,059.1 |
990.6 |
2000 |
1,995.0 |
1,165.4 |
1,092.0 |
増減(%) |
-2.4 |
-9.1 |
-9.3 |
措置と行動
大気質日報と予報 国家環境保護総局と中国気象局とが共同で、全国47の環境保全重点都市において大気質の予報業務を行っている。そして2001年6月5日からは、中央テレビ局等といったニュースメディアにおいて、47環境保全重点都市の大気質日報と予報とを公表している。
環境違法行為調査・処分専用項目行動 環境違法行為調査・処分専用項目行動において、全国の環境保全系統では延べ38万人の法律執行人員を出動させて、14万社の企業を検査し、1.2万社を調査・処分している。また一度処分されたものの再度復活した1,820社の“15小(15業種における汚染の深刻な小規模な企業や工場)”企業を取り締まり、1,693社を生産停止・汚染処理とし、法に基づいて410名の責任者を処分している。
新たな自動車汚染の規制 国家環境保護総局では、二回に渡って期限付きで生産及び販売停止とする国の新たな排出基準を達成することの出来ない車種リストを下達しており、これは4,000種余りのタイプに及んでいる。大型のガソリン車に対する基準がまだ改正されていないのを除けば、ヨーロッパⅠ号基準がすでに全国において実施されている。またそれと同時に、国家基準を達成させている車種も公表されている。
土ぼこりによる汚染の規制 国家環境保護総局と建設部とが共同で《都市における土ぼこり汚染を有効に規制することに関する通知》を出し、各都市の人民政府に都市における土ぼこりによる汚染を防止するための環境保全措置を制定するよう求めている。
北京市における大気汚染規制 2001年10月までに、北京市では第五、六、七といった三段階、合わせて56項目に渡る大気汚染規制措置を実施している。そして1,500台の石炭ボイラーを天然ガスに転換させており、全市における天然ガスの使用量は9億㎥を超え、また900万トンの質の良い低硫黄石炭を普及させている。その他、自動車の路上検査での基準達成率は90%に達している。そして2001年全体を通じて、大気汚染指数がⅡ級及びⅡ級よりも良かった日数は50%以上に達している。
麦わら・稲わら等の焼却禁止業務の更なる推進 各級環境保全部門では、国家環境保護総局の《自然生態保全に対する環境監理を強化することに関する通知》の要求に基づき、麦わら・稲わら等の焼却禁止エリア内、とりわけ空港周辺や高速道路、鉄道沿線の両側、そして高圧送電線付近での焼却禁止業務の現場での実施検査を強化している。また国家環境保護総局でも作業グループを派遣して、京津高速道路及び北京と天津の空港周辺における麦わら・稲わら等の焼却禁止状況を検査している。
フレオンガスを使用する設備の輸入禁止 国家環境保護総局、対外経済貿易部、国家品質検査総局及び税関総署とが共同して、カーエアコンにフレオンガスを使用する自動車やフレオンガスを使用する空調(コンプレッサーを含む)の輸入を禁止する公告を発布しており、2002年1月1日から上述した製品の輸入が禁止されることになっている。
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