森林/草原

状況

 森林 中国の現有林業用地は26,300万ヘクタール、森林面積は15,900万ヘクタール、そして生きている立ち木の蓄積量は1,248,800万㎥、森林蓄積量は1,126,700万㎥で、森林被覆率は16.55%となっており、世界における平均水準よりも10.45%ほど低くなっている。また全国における人口一人当たりの占有森林面積は0.128ヘクタールで、世界における人口一人当たりの森林面積の五分の一、人口一人当たりの蓄積量の方は9.048㎥で、世界における人口一人当たりの蓄積量72㎥のわずか八分の一となっている。前回の全国森林資源詳細調査の結果と比べると、森林面積及び蓄積量は共に引き続き増加しており、林木の成長量はその消費量よりも多くなっている。

 また2001年には、全国において529.9万ヘクタールの造林が完了しており、計画の107.6%を占めている。その内、人口造林が438.8万ヘクタール、上空からの種まきによる造林が91.1万ヘクタールとなっている。また新たに増えた伐採を禁止しての造林育成面積は605.9万ヘクタールとなっている。

 草原 全国における各種天然草原は39,283万ヘクタールで、国土面積の約41.7%を占め、世界第二位にランクされている。しかしながら人口一人当たりの占有草原面積はわずかに0.33ヘクタールで、こちらの方は世界における人口一人当たりの草原面積の半分となっている。

中国における90%の利用可能な天然草原は異なる程度で退化しており、その内“三化(退化、砂漠化、アルカリ土壌化)”草原面積は、すでに13,500万ヘクタールにも達していて、その上毎年200万ヘクタールの速度で拡大している。また天然草原の面積の方も、毎年約65~70万ヘクタールずつ減って来ている。草原の退化と植生の破壊が草原の質をどんどん低下させており、20世紀90年代末と90年代初頭とを比べると、北方の天然草原における草の生産量は30~50%減っており、家畜収容能力も大幅に低下している。しかしながら、草原での実際の家畜収容量は高めとなっており、全国において過度の放牧が普遍的に見られている。とりわけ北方の草原でそれが非常に深刻なものとなっており、30~50%の過度放牧が普通となっている。

 中国における84.4%の草原は西部に分布しており、その面積は約33,100万ヘクタールとなっている。しかしながらその不合理な利用によって、草原の生態系が著しく破壊されてしまい、その退化面積は益々広がっている。また西北地区での砂漠も次第に拡大して来ており、砂漠化も日々深刻となって、砂嵐が頻繁に発生している。

 病虫害とネズミによる被害 2001年に全国の主な森林において発生した病虫害及びネズミによる被害の総面積は800万ヘクタールを超えている。その主な病虫害及びネズミによる被害の種類には、第一に松材線虫病等のような危険性森林病虫害、第二にマツケムシやネズミによる被害、そして又楊樹食葉害虫等といった通常よく見られる病虫害、そして第三にはキクイムシや蕭氏松茎象等といった虫食い型の害虫がある。

 また2001年にネズミ又は害虫による被害に遭った草原の総面積は7,200万ヘクタールにも達しており、ネズミによる被害面積は4,600万ヘクタールで、その内深刻な被害を受けた面積は2,730万ヘクタールとなっており、害虫による被害面積の方は2,600万ヘクタールで、その内の1,467万ヘクタールが深刻な被害を受けている。ネズミ又は害虫による被害で、牧草だけでもその直接経済損失は約20億元にも上っている。

火災、雪害、干害 2001年には、全国において合わせて4,933件の森林火災が発生しているが、前の年よりは16.9%ほど低くなっている。また重大及び特大火災の方も、それぞれ前の年よりは78.3%と75%ほど低くなっている。その被災面積は4万ヘクタール、損失を受けた林木は33.1万㎥で、こちらの方も前の年に比べると、それぞれ54.7%と53.2%ほど低くなっている。また森林火災による死者は20名、負傷者は38名で、前年よりもそれぞれ75.3%と60.8%ほど下がっている。

 また2001年に起こった草原火災は547件で、その内、重大及び特大火災が各7件で、その被災面積は約13.2万ヘクタール、火傷を負った者は7名、焼け死んだ(又は火傷を負った)家畜は2,266頭となっている。その他、内蒙古や新疆、吉林、四川の四省(自治区)ではかなり大きな雪害が発生しており、死亡した家畜は120万頭余りにも上り、その直接経済損失も20億元余りに上っている。また内蒙古、新疆、青海そして四川等の主な牧畜地域において干害を受けた草原は8,000万ヘクタールあり、その内の2,700万ヘクタールにおける干害は非常に深刻なものとなっており、牧草の生産量は平年よりも30~60%減り、牧草の減産だけでもその経済損失は約30億元に上っている。また干害によって220万余りの人間と2,000万頭余りの家畜の飲用水が問題となっている。

措置と行動

 天然林資源保全事業 1998年にスタートした天然林資源保全事業には、長江上流、黄河上・中流地区及び東北、内蒙古等といった17の省(自治区、直轄市)の重点国有林地区が含まれている。そして1998年から2001年までには、累計で人工造林124.63万ヘクタール、上空からの種まきによる造林59.59万ヘクタール、伐採を禁止しての造林502.75万ヘクタール、管理・保全森林面積9,274.55万ヘクタール、そして育苗面積6.50万ヘクタールを完了させており、その内2001年の造林(上空からの種まきによる造林を含む)は69.33万ヘクタール、新たに増えた伐採を禁止しての造林が121.77万ヘクタールとなっている。

 重点地区における保安林体系建設事業 これには“三北(東北、華北、西北)”保安林体系建設第四期事業や長江流域保安林体系建設第二期事業、珠江流域保安林体系建設第二期事業、沿海保安林体系建設第二期事業、太行山緑化第二期事業、そして平原緑化第二期事業等といった重点地区における保安林体系建設事業がある。そして2001年には合わせて191.14万ヘクタールの造林と88.42万ヘクタールの伐採を禁止しての造林育成を行っており、その内“三北(東北、華北、西北)”で158.50万ヘクタールの造林と59.47万ヘクタールの伐採を禁止しての造林育成を行っている、また長江流域保安林、珠江流域保安林、沿海保安林そして平原緑化及び太行山緑化という五つの事業で、61.59万ヘクタールの建設任務を完了させており、その内造林が32.64万ヘクタール、伐採を禁止しての造林育成が28.95万ヘクタールとなっている。

 退耕環林(耕地を森林に戻す)事業 この事業は1999年にスタートした、主に重点地区における水土流失問題を解決するためのもので、2001年には20の省(自治区、直轄市)にまで広がっている。そして1999~2001年までに、累計で216.36万ヘクタールの退耕環林(耕地を森林に戻す)任務を完了させており、その内耕地を森林へと返還したものが116.24万ヘクタールで、森林に適した荒れ果てた山や土地を造林したものが100.12万ヘクタールとなっている。2001年には39.9万ヘクタールの耕地を森林へと戻し、また森林に適した48.6万ヘクタールの荒れ果てた山や土地を造林している。そして2001年末までには、合わせて196.4万トンの食糧と3.33億元の現金、そして9.69億元の苗植え補助金を支給している。また2000年にすでにその退耕環林(耕地を森林に戻す)任務を終えた17の省(自治区、直轄市)及び新疆生産建設兵団に対する調査の結果、退耕環林(耕地を森林に戻す)と森林に適した荒れ果てた山や土地の造林における調査対象面積の合格率は、それぞれ92.3%と83.2%となっていた。

 北京・天津風砂源処理事業 これは主に首都周辺地区における風砂の被害問題を解決しようというもので、2000年には北京、天津、河北、山西そして内蒙古という5省(自治区、直轄市)75県において全面的に繰り広げられている。そして2001年末までには、合わせて90万ヘクタールの建設任務を完了させており、その内造・営林が53万ヘクタール、耕地を森林や草原に戻した所が3万ヘクタール、草原の処理が27万ヘクタール、小流域における総合処理が7万ヘクタールとなっており、また2,491ヶ所の水利付帯事業や687ヘクタールの林木の苗植え基地、そして5,160ヘクタールの草の種子基地も完成させている。

 野生動植物の保護と自然保護区建設事業 2001年には、典型的且つ代表的な自然生態系及び絶滅の危機に瀕した珍しい野生動植物の天然分布地区、生態脆弱地区そしてまた湿地等といった範囲内における関連建設事業がスタートしている。国では3億1414万元を投資しており、その内国債が2億8000万元、予算内投資が3,414万元となっている。また世界的に注目を集めている三江源自然保護区の建設事業も全面的にスタートしている。

 重点地区における生長が速く生産量も多い木材林基地の建設事業 これは主に木材及び木材製品の供給問題を解決するためのもので、また木材需要が森林資源の保全にもたらすプレッシャーを軽減させて、その他の生態事業建設に重要な保証を提供することにもなる。2001年にはすでに広西や福建等といった地区で、試験的事業が相次いで実施されている。

 天然草原における植生回復及びその建設事業 2001年には中央政府が4億元を投資して、西部の省及び自治区において65の天然草原の植生回復とその建設事業を実施しており、また2億元を投資して、西部及び北方の省や自治区において18の牧草種子基地を建設し、併せて草原における害虫防止やネズミの駆除、草原防火等といったプロジェクトを実施している。

 森林における病虫害防止の成果 2001年は、森林病虫害防止事業が著しい成果を収めている。モニタリングと検疫を強化し、以前からの病虫害発生地区における被害状況の拡散を抑え、新たな被害発生地点を取り除き、またその地点を孤立化させて、その数量と面積とを縮小させることで、合わせてその防止面積は延べ117.06万ヘクタール、またそのモニタリング面積は延べ1,466.67万ヘクタールとなっており、その他にも455万株の害虫に侵された木を取り除き、67万㎥で被害除去処理を行い、37の県と722の町村(郷鎮)の被害地点を取り除いている。