生物多様性

状況

  中国は生物多様性の最も豊富な国の一つである。脊椎動物は合わせて6,347種おり、世界の総数の13.9%を占め、その内、野獣類が500種で世界の総数の11.8%を、鳥類は1,244種で13.7%を占めており、世界において鳥類の種類が最も多い国となっている。その他、爬虫類が376種、両生類が284種、そして魚類が3,862種で、世界の総数の20.0%を占めている。また高等植物は30,000種余りに上っており、これは世界の総数の10%を占めるもので、世界第三位となっており、その内の裸子植物は250種で、世界の29.4%を占め、こちらの方は世界のトップにランクされている。その他、中国特有の種も非常に多く、高等植物では17,300種ほどを有している。これらの種は陸地や水辺から陸地へと移行する様々な生態系の中に広く分布している。

 危急種の現状とその変化 現有する資料の統計によれば、中国においてすでに絶滅してしまった野生動物には、新疆トラ、蒙古草原ウマ、高鼻レイヨウ、サイ、四不象(シフゾウ)、白臀葉猴がいる。またカビチョウやショウシチョウ、タイヨウドリ、そしてキュウカンチョウ等といった各種鑑賞用鳥類は、個別の地区において大量に捕獲されている。高等植物中の危急種の方も4,000~5,000種にも上っており、全国における高等植物総数の約15~20%を占め、併せて又これらに関連する40,000種以上の生物の生存が脅かされることとなっている。

 自然保護区 2001年末までで、全国における自然保護区は1,551ヶ所に上っており、その総面積は12,989万ヘクタールで、全国の国土面積の12.9%を占めている。その内、国家級の自然保護区の総数は171ケ所で、その面積は5,903万ヘクタールとなっている。その他、風致景勝区が690ヶ所、森林公園が1,078ヶ所、地質公園が44ヶ所ある。

 湿地 全国には31種類の天然湿地と9種類の人工湿地とがある。そしてその主なタイプとしては、沼沢湿地や湖湿地、河川湿地、河口湿地、海岸干潟、浅瀬海域、ダム、池、そして水田等といった天然湿地と人工湿地とがある。湿地における植生は約101科あり、生物種は約8,200種となっている。全国における湿地面積は約6,594万ヘクタール(河川や池は含めない)で、これは世界の湿地面積の10%を占めており、アジアで第一位、世界で第四位となっている。そしてその内の約2,594万ヘクタールが天然湿地で、これには沼沢約1,197万ヘクタール、天然の湖約910万ヘクタール、干潟約217万ヘクタール、そして浅瀬の海域270万ヘクタールが含まれている。人工湿地の方は約4,000万ヘクタールで、これにはダム約200万ヘクタールと水田約3,800万ヘクタールが含まれている。

 中国政府がすでに確定している11種の国家一級重点保護水鳥と22種の国家二級重点保護水鳥及び典型的な湿地生態系はかなり良く保護されている。

 措置と行動

 湿地の保全と建設の強化 2001年初頭、中央は生態建設中において湿地の保全を大幅に強化することを提起しており、また全国人民代表大会第9期第4回会議において承認された、国民経済及び社会発展第十次五ヵ年計画の綱領の中でも、野生動植物の保護と自然保護区の建設、そして湿地の保全を強化することが明確にされている。そして《全国野生動植物保護及び自然保護区建設事業》が正式にスタートしており、長江及び黄河の源流や生物多様性が豊富で、生態系が完全且つ脆弱な西部地区において、自然保護区を作って緊急救助的な保護を行い、また西部地区に現有する天然湿地に対する保全を強化して、湿地保全及びその合理的な利用についての国家モデル地区を建設して行くことにしている。

 法律執行の強化 中国政府では野生動物の保護に関する一連の法律や法規、条例を制定、公布している。そして2001年には合わせて16000件余りに上る野生動物の不法な密猟や経営、闇取引、密輸入等といった各種案件を調査、処分している。

全国国家級自然保護区分布図

凡例   国家級自然保護区   国際人間と生物圏保護区

国際重要湿地