気候と自然災害

状況

 基本的な気候状況 2001年は全国の大部分の地区で気温が高めで、降水量の方は少なめか又は平年に近いものとなった。そして年内には旱魃や台風、砂嵐、高温、豪雨洪水、雹、そして凍害及び雪害等といった様々な気象災害が発生している。気象災害の角度から見れば、罹災状況が比較的酷かった年であり、中でも旱魃が著しかった。また1999年以来、年間降水量は三年連続して少なめで、ダムの貯水が著しく不足し、農業生産に重大な影響をもたらしている。本年度の気候条件は、全国の農業生産にとっては酷い災害に見舞われた作柄であった。

 降水分布 2001年における降水時空分布は均一ではなく、基本的には雨の少ない時期が主となっている。全国における年度降水量は平年値よりも少なく、且つ又大旱魃であった2000年よりも少なくなっている。その年度降水量分布は次の通りである:長江以南の地区では一般に1,000㎜以上で、長江から黄河の間にある大部分の地区では500~1,000㎜、黄河以北の大部分の地区では一般に500㎜以下となっている。また平年と比べると、華南及び西南の大部分と新疆北部等といった地では多めで、その他の大部分の地区では平年よりも少なめとなっている。

2001年度の全国における降水量分布

 気温の分布 2001年は依然として明らかに暖かめの年であり、全国の年度平均気温も明らかに平年値よりも高く、1961年以来、1998年と1999年に次ぐ三番目の高温年となった。各地の年度平均気温は、一部の地区において若干低めであったのを除けば、普遍的に平年値よりも高くなっている。その内西北、華北中北部及び黄淮(黄河と淮河の流域地帯)南部、江淮(長江と淮河の流域地帯)等といった地では1~2℃ほど高かった。また全国における三分の一の地区での年度平均気温が、1961年以来の最高又は二番目に高い値を記録している。

 気候災害 【北方における春先の旱魃】2001年は、1999年と2000年の連続した大旱魃に続いての特大干害年となった。特に北方地区において深刻な干害に見舞われており、山西や山東、河南、遼寧等といった省での旱魃が著しかった。【台風】2001年には北西太平洋と南海上で合わせて25の台風が発生している。そしてその内の9つの台風が相次いで中国に上陸しており、その上陸数は平年よりも多かった。そして7月には連続して5つの台風が上陸しており、これはここ50年来の同時期における最多記録となっている。また台風によってもたらされた経済損失の方も、往年に比べると深刻であった。【砂嵐】2001年における風砂と砂嵐の出現した時期は早めで、その回数は多く、影響範囲も広範に及んでおり、風砂天気が頻繁に発生した2000年よりも酷かった。2001年初頭に河西回廊や内蒙古の一部の地区において大風や砂埃、砂嵐といった天気が見られ、北京を含む華北の一部の地区にまで影響がもたらされている。また3~5月の間には範囲や強度の異なる砂嵐が18回も相次いで発生し、その総日数は45日となっており、春季総日数の約50%を占めている。【東北における異常な寒冷】東北及び内蒙古の東部地区で、冬季に異常な厳寒天気が見られており、冬季における9つの旬の内、2000年12月中旬と2001年2月下旬を除き、その他7つの旬の気温は明らかに低めであった。その内1月の上・中旬と2月の上旬は、大部分の地区で4~8℃も低くなっている。

 地震災害 2001年は、中国国境内において合わせてマグニチュード5以上の地震が35回発生している。そしてその内、マグニチュード5の地震が30回、マグニチュード6の地震が4回、そしてマグニチュード8の地震が1回となっており、1951年11月18日のチベット当雄大地震以来、中国大陸においてはマグニチュード8の大地震が発生していないという歴史に終わりを告げることとなった。

4回発生しているマグニチュード6の地震であるが、3月5日にチベットのマニでマグニチュード6.4、6月23日に四川の雅江でマグニチュード6、6月14日に台湾の宜蘭でマグニチュード6、そして10月27日に雲南の永勝でこれまたマグニチュード6の地震がそれぞれ発生している。

 また2001年には中国の大陸地区で12件の地震災害が起きており、合わせて約150万人が被災し、その被災面積は2.5万㎢に及んでいる。そして死亡者9名、重傷者41名、軽傷者700名となっており、またその直接経済損失は14.8億元にも上っている。

 地質災害 2001年度は、全国の合わせて5793ヶ所で地滑りや地面の陥没等といった地質災害が発生している。その内の重大地質災害は240件余りで、788名が死亡し、その直接経済損失は35億元に上っている。死亡者が最も多かったのは雲南省で、191名にも達しており、次いで湖南146名、四川108名、重慶82名、貴州61名、そして広東54名となっている。また本年度は、雲南、湖南、重慶、広東、四川、湖北、山東そして遼寧という8つの省、自治区そして直轄市で、地質災害によるかなり深刻な直接経済損失がもたらされている。

(万元)   遼寧   山東   湖北   四川   広東   重慶

湖南   雲南

2001年度の地質災害が比較的酷かった地区における直接経済損失

 海洋災害 2001年の我が国における海洋災害、は中度から少し重めに属するものであった。年間を通じての海洋災害による直接経済損失は約100億元で、死亡及び行方不明者数は合わせて401名、被災人口は約1,400万人となっている。

2001年の主な海洋災害での損失統計

タイプ

発生数

死亡・行方不明者(人)

経済損失(億元)

暴風潮

6回

136

87.0

赤潮

77回

10.0

海上での巨大な波

329日

265

3.1

合計

401

100.1

措置と行動

 地震災害緊急救援隊 国内外における大地震災害現場での緊急救助の必要性に対応するべく、国務院及び中央軍事委員会の承認を経て、我が国最初の国家級地震災害緊急救援隊が2001年4月に正式に成立しており、一年近くの準備を経て、すでに基本的な国内緊急救援能力を備えるまでになっている。