状況
2003年、全海域における2類海水の面積は約8万km2で、前年に比べ3万1,000km2減少した。3類海水の面積は約1万5,000km2で、前年に比べ3,000km2減少した。4類以下の海水の面積は約2万5,000km2で、1,000km2減少した。そのほかの海域は1類海水で、全体的には汚染の勢いが若干弱まっている。
2003年、沿岸海域の汚染は若干軽減された。沿岸海域に有る237のモニタリング地点のうち、1、2類海水の比率は50.2%で、前年に比べて0.5ポイント減少している。4類、4類以下の海水の比率は30.0%で、前年に比べて5.9ポイント減少している。わが国の沿岸海域の水質に影響を及ぼす汚染要因は、無機窒素と活性リン酸塩だった。一部の海域では石油類、鉛、CODが基準を上回り、また個別の海域ではDO(溶存酸素)、銅、水銀が基準を上回った。

全国沿岸海域の水質類型
4大海域の水質
黄海、南海の水質は全体では比較的良好だった。1類海水は68.7%と前年比9.5ポイントの減少、2類海水は57.9%と前年比6.5ポイントの減少だった。渤海の水質は若干改善が見られた。1、2類海水の比率は50%に達し、前年に比べ11.9ポイント上昇している。東海の水質はやや劣る。1類海水はなく、2類海水は30.4%だった。

渤海海域の水質比率

黄海海域の水質比率

東海海域の水質比率

南海海域の水質比率

4大海域のⅠ、Ⅱ類海水比率

4大海域のⅣ類以下海水比率
沿海部の省、自治区、直轄市における沿岸海域の海水 広西、海南沿海の水質は比較的良好で、1、2類海水の比率はそれぞれ70%以上に達した。天津、浙江、江蘇沿海の水質は比較的劣っており、上海の海水の水質は非常に悪かった。

沿海部の省、自治区、直轄市における沿岸海域の海水水質類型
赤潮
2003年、全海域で119回の赤潮が発生し、累計面積は約1万4,550km2だった。そのうち、赤潮モニタリングエリアで観測された赤潮は36回で、累計面積は約1,500km2だった。
2003年に発生した赤潮の特徴は以下の通りである。発生時期が長く、頻発時期が集中しており、持続時間が長くなっている。年間では12ヵ月全てで赤潮が発生している。黄海、渤海では夏季に赤潮が集中し、頻発時期は7~8月だった。東海では春の末から秋の末に赤潮が発生し、頻発時期は5~9月だった。南海では四季を通じて赤潮が発生したが、頻発時期は5~9月だった。長江河口と浙江の沿岸・近海では、4月中旬から7月初めに40回近く赤潮が発生しており、しかも最長で35日続いた。
大面積の赤潮が増加し、地域的に集中した。全海域で100km2以上の赤潮は27回発生しており、このうち500km2以上の赤潮は8回あった。大面積の赤潮は長江河口と浙江沿岸に集中し、累計面積は1万km2を上回った。東海の赤潮発生回数は全海域の72%、また累計面積は全海域の89%を占めた。
有毒有害藻類の増加
黄海・渤海海域の主な赤潮生物種は、魚類に害を及ぼしうる夜光虫(Noctiluca scintillans)や、シャトネラ・マリーナ(Chattonella marina)、ヘテロシグマ・アカシオ(Heterosigma akashiwo)だった。長江河口と浙江沿岸で6月下旬までに見られる主な赤潮生物種は、渦鞭毛藻類のプロロケントルム(Prorocentrum triestinum)で、この時期以後は珪藻類のスケレトネマ(Skeletonema costatum)だった。福建と広東沿岸では赤潮の発生時期が比較的分散しているうえ面積も小さいが、有害な赤潮生物種は比較的多い。例えば、アレキサンドリウム類(Alexandrium sp)、カレニア・ミキモトイ(Karenia mikimotoi)、ディノフィシス・フォルティ(Dinophysis fortii)、シャトネラ・マリーナ(Chattonella marina)、ヘテロシグマ・アカシオ(Heterosigma akashiwo)、ファエオキスティス・グロボサ(Phaeocystis globosa)などである。
措置と行動
禁リン活動のたゆまぬ強化と発展
現在、渤海を取り巻く4つの省と市が、全域において「禁リン(リンの使用禁止)」を行っており、都市汚水におけるリン含有量は明らかに減少している。
重点プロジェクト建設の進展
第10次5ヵ年計画の期間、環渤海の4省・市の計画で各種プロジェクト286件が予定され、投資総額296億7,000万元を必要とした。2003年末までで、31%にあたる88件が完成、36%にあたる104件が建設中、32%にあたる94件が未着工だった。実施投資額は120億3,000万元で、計画投資額の41%に上っている。このうち国家投資額は15億元で、実施投資額の12.5%を占めている。4省・市のプロジェクト着工率はすべて60%以上となっており、河北省では86.8%に達している。すでに完成しているプロジェクトのうち都市汚水処理場は21ヵ所で、プロジェクト総数の23.6%を占め、1日当たりの処理能力は89万6000tと計画総処理規模の13.6%を占めている。
海水浴場の夏期における海水水質週報
2003年6~9月、国家環境保護総局は主要な沿岸都市の海水浴場の水質モニタリングを続け、『海水浴場水質週報』を17回発表した。
海洋保全区の建設
2003年末までに、全国で各種の海洋自然保護区80ヵ所余りが建設された。そのうち、国家級の海洋自然保護区は24ヵ所。高い科学研究性、教育や自然歴史面での価値がある海岸、河口、島嶼といった海洋生物環境や、シナウスイロイルカ、ゼニガタアザラシ、ジュゴン、ミドリウミガメ、ナメクジウオといった貴重かつ危機にさらされている海洋動物とその生息地を保全した。また、ヒルギ林、珊瑚礁、臨海湿地といった典型的な海洋生態系統も保全した。
赤潮災害の防止と軽減
国家海洋局は、7の沿岸部の省・直轄市に赤潮モニタリング区を設置し、赤潮モニタリング予報警報と災害の防止・軽減活動を効果的に展開した。赤潮による被害は目に見えて減少し、そのうち福建省だけでも経済的損失が前年比9,000万元減少した。
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