状況
海水の水質
全国の沿岸海域の水質は全体的に軽度汚染だった。2006年に比べ、水質はやや悪化した。近海の大部分の海域は清潔で、遠海の水質は良好を保っていた。
全国の近海における1、2類の海水比率は62.8%で、2006年比4.9ポイント減、3類は11.8%で同3.8ポイント増、4類、4類以下は25.4%で同1.1ポイント増だった。

四大海域のうち、南シナ海、黄海沿岸海域の水質は良で、渤海は軽度汚染、東シナ海は重度汚染だった。
渤海
沿岸海域における1、2類海水の比率は63.3%で、2006年比6.3ポイント減、4類、4類以下は22.4%で同0.7ポイント増だった。主要汚染指標は無機窒素、鉛だった。黄河河口の海域の水質は良好、遼東湾と渤海湾は重度汚染だった。
黄海
沿岸海域における1、2類海水の比率は85.2%で、2006年比1.5ポイント増だった。4類、4類以下は5.5%で同0.6ポイント減だった。主要汚染指標は無機窒素、活性リン酸塩だった。膠州湾は重度汚染だった。
東シナ海
沿岸海域の1、2類海水の比率は28.4%で、2006年比13.1%減だった。4類、4類以下は55.8%で同3.6ポイント増だった。主要汚染指標は活性リン酸塩、無機窒素、鉛だった。閩江河口は中度汚染、長江河口、杭州湾は重度汚染だった。
南シナ海
沿岸海域の1、2類海水の比率は83.7%、4類、4類以下は8.1%で、2006年の水準を維持した。主要汚染指標は活性リン酸塩、無機窒素だった。北部湾海域の水質は良好で、珠江河口は重度汚染だった。



陸地由来の汚染物質の流入状況
河川からの流入
169の河川経由海域流入断面の水質は全体的に劣で、河川経由の汚染物質流入量は直接排出源からの汚染物質流入量よりも多かった。東シナ海における河川経由の汚染物質流入総量はその他の海域を大きく上回った。
169の河川経由海域流入断面の主要汚染物質の排出総量は、過マンガン酸塩指数443万2,100t、アンモニア性窒素84万1,500t、石油類6万200t、全リン24万9,700tだった。
河川経由海域流入モニタリング断面の水質区分
流入海域名称 |
水質区分 |
Ⅰ類 |
Ⅱ類 |
Ⅲ類 |
Ⅳ類 |
Ⅴ類 |
Ⅴ類以下 |
合計 |
渤海 |
0 |
0 |
1 |
6 |
11 |
28 |
46 |
黄海 |
0 |
5 |
6 |
4 |
4 |
7 |
26 |
東シナ海 |
0 |
3 |
14 |
14 |
6 |
13 |
50 |
南シナ海 |
0 |
8 |
9 |
11 |
2 |
17 |
47 |
合計 |
0 |
16 |
30 |
35 |
23 |
65 |
169 |
(単位:個)
4大海域における河川経由海域流入各汚染物質総量
海域 |
過マンガン酸塩指数 |
アンモニア性窒素 |
石油類 |
全リン |
渤海 |
17.08 |
3.68 |
0.15 |
0.33 |
黄海 |
28.41 |
4.14 |
0.40 |
0.81 |
東シナ海 |
295.09 |
57.62 |
3.27 |
20.74 |
南シナ海 |
102.63 |
18.71 |
2.20 |
3.09 |
合計 |
443.21 |
84.15 |
6.02 |
24.97 |
海域直接排出汚染源
1日当たりの汚水排出量が100tを超える海域直接排出工業汚染源、生活汚染源、総合汚染排出口607ヵ所の汚水排出総量は41億5,900万tで、各汚染物質の排出量は、COD41万4,900t、石油類2,841t、アンモニア性窒素5万560t、全リン4,812.8t、水銀0.23t、六価クロム27.13t、鉛14.50t、カドミウム2.24tだった。
各種海域直接排出汚染源の排出状況
汚染源
区分 |
廃水量
(億t) |
COD
(万t) |
石油類
(t) |
アンモニア性窒素(t) |
全リン
(t) |
水銀(t) |
六価クロム(t) |
鉛(t) |
カドミウム(t) |
合計 |
41.59 |
41.49 |
2842 |
50560 |
4812.8 |
0.23 |
27.13 |
14.50 |
2.24 |
工業 |
10.97 |
4.09 |
467 |
2375 |
196.3 |
0 |
2.80 |
0.69 |
0.45 |
生活 |
6.90 |
9.00 |
970 |
10179 |
1366.3 |
- |
- |
- |
- |
総合 |
23.72 |
28.40 |
1405 |
38006 |
3250.2 |
0.23 |
24.33 |
13.79 |
1.79 |
四大海域の汚染物質流入状況
海域 |
廃水量(億t) |
COD(万t) |
アンモニア性窒素(万t) |
石油類(t) |
全リン(t) |
渤海 |
2.79 |
4.84 |
0.66 |
134.7 |
70.6 |
黄海 |
7.69 |
8.52 |
0.99 |
501.1 |
1099.1 |
東シナ海 |
20.42 |
17.15 |
1.90 |
1077.1 |
1556.3 |
南シナ海 |
10.70 |
10.97 |
1.52 |
1129.2 |
2086.7 |
海洋漁業水域の環境状況
全国の海洋天然重要漁業水域モニタリング面積は1,609万haで、無機窒素の基準超過面積がモニタリング面積に占める比率は74.4%、活性リン酸塩66.9%、石油類40.4%、COD17.4%、水銀3.4%、銅3.2%だった。2006年に比べ、石油類の基準超過面積はある程度増加し、無機窒素の基準超過面積は若干増加し、水銀、銅の基準超過面積はある程度減少し、活性リン酸塩、CODの基準超過面積は基本的に同じだった。

海洋汚染事故
沿海で発生した船舶による汚染事故は107件だった。このうち、0.1t以上のオイル漏れ事故は5件、流出総量は748~898t、50t以上の重大オイル漏れ事故は5件だった。化学物質流出事故は3件、流出総量は約42t、化学物質の最大流出量は36.89tだった。
海洋漁業水域における汚染事故は73件発生し、汚染面積は約2万3,500ha、直接経済損失額は約1億3,100万元だった。このうち、特大漁業汚染事故(経済損失額が1,000万元以上)は4件だった。浙江省は汚染事故の発生件数が最多で、山東省は経済損失額が最大だった。
赤潮
全海域で赤潮は計82回発生した。2006年比12%減だった。このうち、有毒の赤潮は25回だった。具体的な分布は渤海7回、黄海5回、東シナ海60回、南シナ海10回で、累計面積は1万1,610km2、2006年比41%減で、このうち有毒の赤潮発生面積は1,906km2だった。通年で赤潮被害によってもたらされた直接経済損失額は600万元だった。


全海域で計100km2以上の赤潮が30回発生し、累計面積は1万253km2で、赤潮発生総数に占める比率は37%、累計面積に占める比率は88%だった。このうち、発生面積が1,000km2を超えた赤潮は1回で、2006年に比べ6回減り、発生面積は同5分の1だった。赤潮頻発地域は依然として東シナ海海域に集中しており、発生回数は全海域の73%、累計面積は同84%を占めた。
措置と行動
【重点海域碧海行動計画】
『渤海環境保護全体計画』を編制し、「陸地と海域を全面的に計画し、河川と海の双方に配慮する」という原則に基づき、渤海海洋汚染防止・生態回復、陸地汚染源抑制・総合治水、流域水資源と水環境総合管理・整備、渤海環境保護科学技術支援、渤海海洋モニタリングシステムなどの主な計画任務を打ち出した。『長江河口および周辺海域の碧海行動計画』と『珠江河口およびその海域の碧海行動計画』の編成業務を開始した。
【漁業生態環境保護管理の整備】
40の国家級水産種資源保護区を初めて設立、発表し、渤海、黄海、東シナ海、南シナ海の湾、島嶼、浜辺、及び珠江、長江、黄河、黒竜江等の水系の河川、湖沼に分布するオオガタキングチ、中国クルマエビ、四大家魚[1]等300種超の国家重点保護経済水生動植物と地方の希少な固有の水中生物種及びその生息・繁殖地の保護に重要な役割を発揮した。
【特別保護区建設の強化】
『海洋特別保護区管理暫定方法』、『海洋特別保護区全体計画と機能区分ガイドライン』等の規則、基準を発表し、海洋特別保護区3ヵ所を建設し、国家級海洋自然保護区の中心地区に対して海域使用証を発行し、行政許可審査項目を整理・規範化し、海洋自然保護区の各種活動に対する行政審査制度と手順を制定した。中国海洋監視機構を設置し、海洋の生態法規執行をさらに強化した。
コラム
全国特大・重大環境汚染事故の発生状況
前国家環境保護総局が通報を受けて処理した突発的環境事故は110件だった。このうち、特大事件は1件、重大事件は8件、やや大きな事件が35件だった。事件の原因別では、生産の安全性による事故が39件、交通事故によるものが28件、企業の違法な汚染排出によるものが14件、自然災害等その他の原因によるものが29件で、それぞれ通年総数の35.5%、25.4%、12.7%、26.4%を占めた。事故の種類別では、大気汚染が55.5%、水質汚染事故が30.9%を占めた。突発的な環境事故は主に華東、華南、西南、西北等の地域に集中しており、天津市、上海市、寧夏回族自治区、チベット自治区、青海省、海南省を除く各省(自治区、直轄市)で発生した。各級政府と環境保護部門の共同の努力を経て、こうした環境事故は基本的に適切に処理された。
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[1]ソウギョ、アオウオ、ハクレン、コクレンの4種類の魚の総称――訳注。
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