結び

中国政府及び中国人民は保護環境のために大きな努力を払っている。しかし、中国政府は、中国は現在工業化と都市化の発展に拍車がかかっている段階であり、また、経済成長と環境保護との対立が非常に際立っている時期で、環境状況は依然として非常に厳しいものがある、ということをはっきりと認識している。一部地域の環境汚染及び生態系の悪化は相当深刻であり、主要汚染物質の排出量は環境の許容能力を超過しており、水、土地、土壌などの汚染が深刻で、固形廃棄物、自動車排ガス、残留性有機物などの汚染が増加している。新世紀初頭の20年間、中国の人口は引き続き増加し、経済総量は2000年比で4倍増となる見込みで、経済・社会の発展による資源への要求は絶えず増加し、環境保護が直面する圧力は益々大きくなっている。

資源環境圧力が日増しに増大するという際立った問題に対して、中国政府は科学的な発展観によって経済・社会発展の大局を統率し、資源節約型、環境友好型(環境にやさしい)社会の建設加速、人と自然の調和の取れた発展の促進を明確に示した。開発目標の設定の際、中国政府はエネルギーの節約と環境保護を重要な戦略的位置に据えている。中国の「第11次5ヵ年(2006~2010年)」経済・社会発展計画は、向こう5年間の環境保護の主な目標を明確に示している。2010年までに、国民経済の安定した速やかな成長を維持すると同時に、重点地域及び都市の環境質の改善を図り、生態環境の悪化傾向に基本的に歯止めをかける。GDP単位当たりのエネルギー消費を「第10次5ヵ年計画」期末比で20%程度減らす。主な汚染物質排出総量を10%減らす。森林被覆率を18.2%から20%まで引き上げる。

この目標を実現するために、中国政府は水質汚染及び大気汚染防止任務を着実に実施し、都市、農村及び生態環境の保護強化、原子力及び放射線環境の安全確保、及び国家環境保護事業などの重点任務を実施し、環境保護活動の全面的な推進を図っている。中国政府は国民の健康に深刻な危害を及ぼす汚染問題の解決に力を集中し、民衆の飲料水の安全保障を汚染対策の最も重要な任務とし、最も厳格な措置を講じて、飲料水水源の水質に危害を及ぼす、目に見えない汚染の危険性を効果的に除去している。

この目標を実現するために、中国政府は積極的に「3つの転換」の実現加速を図っている。第一に、経済成長の重視・環境保護の軽視から、環境保護と経済成長の双方に重きを置くよう転換を図る。第二に、環境保護が経済開発の後手に回っている状況から、環境保護と経済開発を同時に行うよう転換を図る。第三に、主として行政手法による環境の保護から、法律、経済、技術及び必要な行政手段を総合的に用いて環境問題を解決するよう転換を図る。経済の安定成長、環境資源代価の最小化、高い環境意識を備えた経済、社会、文化体系を構築する。空間配置上では、経済開発と環境の許容能力の統一を図り、それぞれの特徴を備えた発展構造を形成する。開発の最適化、重点的な開発、開発の制限、開発の禁止という異なる要求に応じて、異なる地域の機能的位置づけを明確にし、異なる発展の方向性と環境保護目標を制定する。中国政府は発展の中で保護を着実に行い、保護の中で発展を促進し、節約的な発展、安全な発展、クリーンな発展を堅持して、持続可能な発展を実現する。

この目標を実現するために、中国政府は全面的な推進・重点的な突破という方針を堅持し、予防を主とする総合整備の原則を堅持し、環境保護関連の政策法規の整備を引き続き行なうとともに、厳格な監督を行い、法に従って環境管理を強化し、地方政府の環境質をめぐる責任に関する法的責任を強化する。環境面で参入の厳格化を図り、計画及び重大な意思決定をめぐる環境影響評価を強化し、発生源から環境汚染及び生態系破壊の予防と対策を講じる。重点流域水域都市の海域をめぐる特別対策を強化し、環境質の改善を確実に図り、政府、企業、社会による多元化した環境保護投融資メカニズムの整備を行い、環境保護に対する投入を増やす。公衆の環境保護への参加を牽引し、社会監督を強化する。先進的な環境モニタリング予報・警報体系、整った環境法執行監督体系を構築し、突発的な環境事件に対する予報・警報能力の着実な向上を図り、環境監督・管理能力を全面的に高める。

全世界の環境を保護することは、既に人類社会の共通認識となっている。責任ある発展途上にある大国として、環境問題を確実に解決することは、中国の発展目標に適っており、これは13億の中国人民の幸せの源であるとともに、人類の共通利益の重要な現れでもある。中国政府及び人民は、世界各国の政府並びに人民と共に、地球という美しい家を共同で保護していく構えである。